ブログ


前回の投稿から数日を経て
ぐーんと膨らんだ白木蓮の蕾をお見せするつもりが…
大差無し。まだ早かったのかな。
これでも肉眼で見るとかなり白くなっているのですが。

ひかりつつ鳥のねむりのかたちして祈りのなかにハクモクレンは
                野田かおり『風を待つ日の』

目下のところ白木蓮の歌の中で一番好きなのはこれ。
現代短歌にはよく現れる白木蓮ですが、
近代短歌では少ないですね。

木蓮(もくれん)の花に降る雪はなびらにふれてはとけて雫(しづく)せりけり
かきくらし雪降(ふ)る中(なか)の木蓮の花は雪よりなほ白く見ゆ
                         岡麓『庭苔』

大正15年の歌集より。「木蓮の雪」7首の連作です。
木蓮、としか言ってないけど、二首目から白木蓮だと分かります。
なごり雪の中で咲く白木蓮。美しい歌ですね。

街にて不意に逢はむ日などを恋ふのみに白木蓮の花も畢(をは)りぬ
                  大西民子『不文の掟』

いや、写真と合ってないし。
でもとても悲しく美しい歌ですよね!!
決して不意に逢うことなんて無いんです。
待ち合わせて逢うことももう二度と無い。
分かっているんですよね。

白木蓮の写真が咲いて無さ過ぎなので白沈丁花の写真を置いておきますね。
わが家の白沈丁花。とてもいい香りがします。
木蓮も沈丁花も白が好き。

コメントを残す

ページトップへ