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アーカイブ "2023年"

こんにちは、会員部の小川和恵です。
気がつけば12月25日の ☆;:*:;☆“Merry*Christmas”☆;:*:;☆
…つまり、年の瀬です。
来年1月から所属欄が変わる人があったり、その他諸々変更事項があるので、来年度の各種データを急いで作成しているところです。

その中で、来年の各月の詠草締切がいつになるのかが確認できるカレンダーを作ってみました。
それが冒頭の画像です。

ここでおさらい。
・詠草の締切は毎月20日必着です。
・20日が土曜日の月は19日(金)必着です。
・19日が土曜日、20日が日曜日の月は18日(金)必着です。

そして、これも何度もアナウンスしていますが
・普通郵便は従前より到着までに時間がかかるようになっています。
 5日~1週間程度の余裕を持って投函するように心がけてください。

ここで、結構怖ろしい事実に気がついてしまいました。
それは、2024年9月の締切です。

「カレンダーを見ると9/20(金)…ああ、いつもどおりですね」
…そうなんですが、その次を見てください。
21日(土)、22日(日)、23日(祝日)
→この3日間は普通郵便の配達はありません!
一方、詠草受付担当者は概ね23日を目安に各選者にみなさまの歌稿をお送りしています。

つまり「絶対に20日までに届くようにしないと」一発アウト! という訳です。
多くの方は日頃から20日までに届くよう余裕を持って投函してくださっていると思いますが、2024年9月はいつも以上に余裕を持って投函してください。
そして、いつもぎりぎりに出しているというあなた! 今すぐその考えを改めてくださいね。

なお、これも何度もアナウンスしていることですが
速達は極力使用しないでください!
(「塔の便利帳」p.3にも書いていますのでご参照ください。)
速達は、配達の都度呼び出されることになるので、それが何度も続く…となると、詠草受付担当者の方には相当負担になる。
このことは、少し想像していただければお分かりかと思います。

塔の会員のみなさまは、日頃からさまざまな形で「塔」の発行・塔短歌会の運営に力をお貸しくださっていると思いますし、またそういう気持ちを持っていらっしゃることと思います。
その中で、誰でもできる一番の「力」は、詠草の締切を守ることです!

というわけで、どうぞよろしくお願いいたします。

龍がどちらかといえば権力者側のお墨付き的な存在であるのに対し
河童は庶民の間に伝承し、各地域で多様に扱われてきた存在、という
印象があります。名称も河童の他に、カワタロ、ガタロ、カワロウ、
カシャンボ、カワノトノ・・・と千差万別、アイヌの間にも同様の
生き物が伝わっていて、ミンツチ、と呼ばれていたそうです。

普段はお皿に水を溜めていて、乾くと命に係わるとか、人の尻子玉を抜く、
とか、馬を水に引き込むとか、人に相撲を挑むとか・・・。このあたりが
かなり広く伝わっている属性で、後は地域によってまちまち。年に二度、
山と川の間を移動する、と伝えられている地域もあれば、大工が人形を
作って仕事を手伝わせ、終ると川に放ったのが河童になった、などと
伝えている地域もあるらしい。河童の話は本当に多様です。
豊かな水の国である日本で、人々が深く水と関わってきたからでしょう。
想像をたくましくしながら、水を愛し、畏れつつ水と親しんできた経緯が
河童と言う存在を通して読み取れます。

 河郎の恋する宿や夏の月 蕪村

今回のブログは、来年の辰年にちなみ、龍をまくらに、
水にちなんだ国内の事物でまとめてみました。皆さま、良いお年を。

今春、富山県高岡市を訪れる機会がありました。
町なかを一人で歩いていて、市立博物館をみつけ、入ってみると
面白い展示の数々。つい時間を忘れて見入ってしまいました。

こちらは高台にある田圃へ、用水をくみ上げるための足踏車の写真です。
多くは炎天下の作業になったでしょう、想像すると過酷な労働ですよね。
明治から昭和初期にかけて、写真のような水車状の器具は、色々な場面で活躍して
いて、短歌にも多く詠まれています。こうした現場を知る(或いは想像する)
ことができる、という点でも、近代短歌は興味深いものです。

水車や踏車は明治以前からのものでしょうが、作業現場が歌に詠まれるように
なったのは、明治以降になってからのことですから。

 冬日和こんにやく玉を粉に搗くと白きほこり立つ水車小屋の上
                     古泉千樫『青牛集』
 
 群馬県西部での作品。蒟蒻製造の過程でも水車が使われていたのですね。

 山おくの小村の日和ものおとは秋田のなかに米つく添水
                     中村憲吉『しがらみ』

こちらは広島県での作品。憲吉の実家は酒造業を営んでいて、醸造用の米を
搗くために、添水(そうず)と呼ばれる水車の一種を使っていたようです。

先月下旬の山形新聞(昨年末から電子版を購読しています)に、
山形市近辺を流れる馬見ヶ崎川水源の5つの用水路(山形五堰)が
世界かんがい遺産に登録されたことが掲載されていました。
市街地を網目状に走る堰、という珍しさから注目され、登録に至ったとか。

私はこの四月、なんと半世紀ぶりに母の実家近くの山形市に足を運び、
子どもの頃、何度も来ていた市の中心部、七日町にも出かけてきました。
この写真も街のど真ん中で撮影したもの。

江戸時代に入って間もない頃、山形城主を務めていた鳥居忠政が築いた堰で、
その名も御殿堰。最近になって復元・整備されたらしくて、子供の頃は見た
記憶がありません(いや、目に入っていなかっただけかもしれません)。

水源は蔵王山らしい。水が澄んでいて勢いがあって、しばらく見とれていました。
ちなみに、世界かんがい遺産に登録されている日本の施設は昨年までで、
47か所。その中には、満濃池(香川)、通潤用水(熊本)なども含まれています。

  風説よりはかなき影を見せて行く通潤橋の彼方へ雲が
                上田千鶴子『星のしづく』

岡部史です、こんにちは。来年は辰年ですね。ごぞんじのように
龍はもとは中国の想像上の霊獣でしたが、日本に伝わると、
古くからあった蛇信仰、水神と結びついて広まったようです(諸説あり)。
水田耕作を生業としていた日本国民の間に不可欠な、水をつかさどる神、
というかたちで、浸透していったということらしい。
国や地域によって、龍のイメージは異なり、西洋では邪悪な生き物として
忌み嫌われているようです。

こちらは、ネパールで購入した龍の置物。右前足が掴んでいる
筒の部分に蝋燭が立てられるようにできています。結構、迫力あるでしょう?

 岩肌に彫られた龍の鼻の穴いっぱいいっぱいに生えている苔 
            田村穂隆『湖とファルセット』
 天界のくちなは龍とおもふとき慄へやまざるけふ降誕祭 
            水原紫苑『快楽』

押し終えて巨き客船を離れ去るタグボート一ついたく静かに/清原日出夫『実生の檜』

タグボートは公式文書などでは「曳船」と書かれていることが多いが、大型船の入港・出港をサポートするときには、曳くだけでなく、押すこともしばしば。大型船のボディには、構造的に押したらへこんでしまう部分もあるので、押してもよいところに「TUG」と書いてある。船首にゴムタイヤなどをつけたタグボートがそこを押すのは、なんだかツボを押しているような感じもする。

写真のこれは、ポルトガル船籍のタンカー「STOLT APAL」が大阪港・桜島埠頭に接岸するところ。
タンカーといっても原油タンカーではなく、化学製品または石油製品を運ぶ船。
 
タグボートは日本海事興業の「日興丸」。危険物を運ぶタンカーは入念な安全対策が必要で、もう1隻、奥のほうで日本栄船の「あさか丸」が仕事をしている。

ところで、もう1隻。小さな船がいるのが見えるだろうか。

この船がそうなのかどうかはわからないが、入港・出港の際には繋留するロープを岸に確実に渡したりするための作業船が出ることが多い。「繋離船」あるいは「綱取り船」などとも呼ばれる。
その他に沖から港内に入るために水先人(パイロット、水先案内人)が乗り込んでいる場合には、着岸後に下船した水先人を迎えに来ている船ということもある。

港湾作業もどんどん自動化、省力化が進んでゆくのだろうけれど、今のところはまだ、たくさんの船、たくさんの人が働いている様子が見える。

鵯来れば目白逃げちり百舌の声に鵯翔けり去りぬ赤きは豆柿/北原白秋『風隱集』

夕方なので光量不足。ややピントが甘い。

モズやヒヨドリの姿はなし。
カラスとムクドリ、スズメが少し離れたところにいたが、とりあえずは落ちついて食事ができる様子。

柿の種類はわからないが、これは普通に庭木として植えられたもので甘い実がつくのだろう。

掲出歌の「豆柿」は、小さな実のつく種類だろうが、「豆柿」と言われるのは柿渋をとるために植えたもののはず。
昔はあちこちに植えられて、柿渋が生産され、それを使う場面も多かった。

ところで、メジロはヒヨドリに追い立てられているばかりかというと、そうでもないらしい。

ヒヨが来て柿の実裂けてメジロくる五、六羽どれもふっくらきみどり/隈元榮子『朝はめざめて』

メジロは小さい鳥で、嘴は強くない。
ヒヨドリが穴をあけて食べちらかした後で「お相伴にあずかる」ということだとか。

ぬばたまのくろしお号にてまり唄黄泉路にそれし父と弟/加藤美智子『真珠のいろの陽を掲げ』


 
パンダくろしお号が通過する。
作者は和歌山・田辺のご出身。亡き人を思いながらの旅だろう。

「てまり唄」というのは、おそらく西條八十(作詞)+中山晋平(作曲)の「まりと殿様」。
今はどうかわからないが、和歌山方面にゆく特急「くろしお」の車内アナウンスのチャイムに使われていたらしい。
 
しかし、いつもながら思うことは……
このパンダの目つきが悪いことよ。

ぎらぎら

白き雲おもむろに形移るまに屋根の霜日に融けゆく早し/佐藤佐太郎『星宿』

雲は少なく、ほぼ快晴の朝。
寺の屋根に霜がついているが、朝日をあびてどんどん溶けてゆく。

日陰になっているところだけ霜が残っている。

夜半冷ゆる厨べに茶を焙じをり疲れ帰りしわが父のため/諏訪雅子『遠花原』

少し前に梶原さい子さんが「ほうじ茶」のことを書いておられた。
私も大好き。
ことに、寒い日に、ちょっとした甘いものを食べながらのお茶は何よりのもの。

ふだん飲むときは、自分で焙じる。乾煎りできる小さな鍋で強すぎず弱すぎない火でゆっくりと。火を入れすぎると焦げ臭くなるが、そのすこし手前で香りが立つのが良い。

少し古くなった緑茶とか、あまり高級ではない緑茶も、焙じると美味しく味わえる。
 

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