武相荘
武相荘に行ってきました。
武相荘は、旧白洲邸。東京郊外の、白洲次郎と正子が住んでいたおうちが
公開されています。
「ぶあいそう」に掛けているのかなとは思っていましたが、それに加え、武蔵と相模の間あたりにあるから、というのが、ネーミングの理由だそう。
次郎の洋、正子の和、の雰囲気が調和していて、とても素敵なところでした。
散策路には、いろんな種類のさざんかや椿が咲いていました。カフェや、レストランもありました。
白洲正子の文章が好きです。簡潔で、明快で、でも、ふくらみがある、ふところの深い文章。生き方と思索と好奇心がひとつづきの文章。
来年の(心の)「やりたいことリスト」に、「白洲正子の文章を読む」を追加しました。
「週刊朝日」新春合併号
はやばやクリスマス
街を歩くと、イルミネーションがきらきらしています。また、ご自宅の外壁を飾っている方もたくさんいますよね。そこに込められた力の大きさを感じつつ、通りすがりに眺めて楽しんでいます。
さて、それは、さておき、ケーキですね、ケーキ。クリスマス前だというのに、まあ、たくさんいただいています。これは、おとといいただいたケーキ。
今年成人を迎えたかわいい子たちとの、とてもうれしくて楽しいひとときでした。
今週、来週、ケーキ、まだまだ、食べますよ~
クリスマス・イーヴ黒き犬黒くうずくまりいるあたたかき闇
高安国世『虚像の鳩』
街は聖誕祭(ノエル)のさざめきなりき予感なく君が言葉を受けとめし日も
今野寿美『花絆』
『塔』12月号の目次です
三月書房
昨日のことになりますが、三月書房さんに納品に行ってきました。(三月さんは火曜日は定休日)
まぁ、塔の歌まくらみたいな本屋さんですね。
ためらひしあひだに青葉の寺町に永井陽子が消えてしまへり 田附昭二『細き罅」
引用歌にはどこにも三月書房の名前が入っていませんが、京都に住んでいるとすぐにピンときます。三月さんは寺町二条上がったところにあるのです。
のち、三月書房へ
一時間の長居の後に出でみれば赤きファミリア待ちてをらずも 河野裕子『日付のある歌』
こんな歌もあります。
まぁ、他にもたくさんあって、この辺のデータベースはおそらく真中さんがかなりお持ちのはず(と、召喚したわけではありません>真中さん)
農場
先日、実験のために附属農場へ行った。
12月なのに農場に行ってどうするんだという声も聞こえてきそうですが、
僕の研究は裸の果樹を対象にしているので、冬にしかデータをとれないのです。
農場は阪急高槻市駅とJR高槻駅の間に存在しているので、開けた空を走る電車の音が聞こえてここちよい。
ただ、この高槻農場はもうほぼ閉められていて、木津への移転が決まっています。
実習で慣れ親しんだ場所なのですこしさびしい。
果樹は、向こうの農場まで持っていけないので切り倒されるのを待つだけ。
もちろん手入れもされていないので、至る所に柿が落ちていました。
柿とトマトは似ているので、茂吉の歌を思い出したりしながら実験。
赤茄子の腐れてゐたるところより幾程もなき歩みなりけり/斎藤茂吉『赤光』
岩手へ(その2)
桑原亮子さん脚本のテレビドラマ
岩手へ(その1)
昨日から岩手県に来ています。
濃い霧に包まれた花巻空港から、まずは宮沢賢治記念館へ。
記念館の隣にレストラン「山猫軒」があります。
童話『注文の多い料理店』に出てくる台詞や看板があちこちに。
なかなか遊び心に溢れています。
これはお店の入り口に飾られているテーブル。
上の額縁のなかには、
「壺の中のクリームを顔や手足にすっかり塗ってください」
「どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」
という、『注文の多い料理店』に出てくる注意書きが引用されています。
そして、テーブルの上には確かに塩とクリーム、そしてこれも実際に物語に登場する鏡、香水の瓶まで!
入り口がこの調子なので内心びくびくしながら席に着いたのですが、客が料理されてしまうことも顔がくしゃくしゃになって戻らないなんていうこともなく、無事においしい「すいとん」をいただいて生還しました。
夜中にはしんしんと雪がふりはじめました。