福島駅前に佇むこのお二方、誰だか分かりますか?(って、タイトルでもう答を言っちゃってますね)そう、蕉翁と曽良さんです。
どっちが芭蕉?ってのは野暮な質問。
先週のことになりますが、福島歌会にお邪魔してきました。いわゆる忘年歌会ですね。
詠草に
わたしにも新しい名前ほしくなるできれば鳥か魚の名前 小林真代
という一首が出ていまして(もちろん、作者名は伏せてありました)、この歌に吉田健一さんから「私もですね、魚の名前なんかが欲しくなったりする訳ですよ。例えば「吉田シーラカンス」とかですね」といった爆弾(!?)コメントが出て、あの吉田さんが真面目な顔でこんなお茶目なことを言うものだから、会場は笑いの渦に。東北歌会、忘年会まで含めて大変楽しゅうございました。
で、翌日、折角福島まで来たのだから、と二日酔いの体を引き摺りながら福島市内を散策。駅前にこのお二人が。で、このお二人の足跡を辿ることに。
まずはバスで岩谷磨崖仏へ。
みなさん、美男美女でいらっしゃる。福島市内も遠望できていいロケーションでした。
そこから阿武隈川まで歩いてみることに。
この前の台風の傷跡があるのかな?
滔滔と流れるいい川でした。京都の鴨川も悪くはないけど、東北の川は(一部しか知りませんが)流量が豊かで好きです。
で、ここでバスに乗ろうかと思ったら定刻を過ぎてもなかなか来ない。どうしたものか?とちょっとうろうろしている隙にバスが通過!!!次のバスまで1時間以上あります。
ということで、文知摺観音(もちずりかんのん)まで歩くことに。2〜3㎞かな?着いて帰りのバスの時刻を確認すると、あんまりゆっくり出来ない。逃すと次は2時間後。
ここは百人一首にもなっている
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに 河原左大臣
の舞台となった場所。源融がお忍びで来て(お忍びで京都からここまで来るかねぇ?とも思いますが)、ここの虎女と恋に落ちたとのこと。ま、詳細はどこかで検索してください。もちずり石の写真を撮ってくるのを忘れました。
資料館には芭蕉の真筆なども展示されていました。(資料館内は撮影禁止)
早苗とる手もとや昔しのぶ摺 芭蕉
涼しさの昔をかたれ忍ぶずり 子規
子規の句は格好いいなぁ。
ということで、福島歌会の皆様、大変お世話になりました。
こらっせ福島の金の大草鞋前にて。