杉浦明平のこと(松村)
今年2月号の「高安国世の手紙」に「杉浦明平のこと」という文章を書いた。その後、たまたま息子が読んでいた岩波少年文庫を見ていて、杉浦明平が『ピノッキオの冒険』の翻訳をしていることを知った。イタリア・ルネサンス文学の研究者でもあったことは知っていたのだが、それ以外にも幅広い活動をしていたようだ。
さらに今日、本屋に立ち寄ったところ、別所興一・鳥羽耕史・若杉美智子共著『杉浦明平を読む』(風媒社)という本が出版されていた。杉浦の評伝&著作の解読といった内容で、随分と詳しくいろいろなことが書かれている。
1955年の未来短歌会宿泊歌会で撮られた近藤芳美・高安国世・杉浦明平のスリーショットの写真も掲載されている(残念なことにキャプションの近藤と高安が反対になっているが)。「アララギ」に載った歌なども収録されていて、興味が尽きない。