ハロウィン(松村)
商店街を歩いていると、いろいろな店でハロウィン用の飾り付けをしたり、ハロウィン限定の商品を売ったりしている。ここ数年で、何だか急速に勢いを増してきているようだ。
毎年ハロウィンの季節になると思い出すのが、15年前に函館に住んでいた時の出来事。
あれは確か七夕の日だったと思うのだが、夕方、僕の住んでいるアパートの呼び鈴が鳴った。何かのセールスかと思って出てみると、扉の前に小学生くらいの子供たちが5、6人立っている。
最初は何だかよくわからなかったのだが、どうやら「ローソク一本下さいな」という掛け声をかけながら一軒一軒近所を回って、お菓子をもらっているらしい。
あいにく僕の部屋にはお菓子などなくて、「ごめんね」と伝えたのだが、子供たちは別に気にする様子もなく、すぐに隣りの家へと移って行った。
あの時、お菓子があったらどんなに良かっただろう。