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アーカイブ "2022年08月"

部屋を片付けていたら、古い切手が大量に出てきました。
永田淳さんが中学生の時ですから、もう何年前でしょう、学校で
古切手を寄付する活動をしているとお聞きし、集めてお送り
したことがありました。よそんちのお子さんはすぐに大きくなり(笑)。
その後も惰性で集めていた切手はそのまま、手元に残ることに。ネットで
調べると、寄付を募っている団体が今もありそちらへ送ることにしました。

こうして眺めていると、9円とか12円とか、半端な値段で、今は
とんと見かけなくなった切手も多く。消費税率に翻弄されてきた
歴史が見えてきますね。今よりもずっと郵便物が多かったので、
使用済み切手もそこそこ溜まり。そして、切手、さらには郵便物への
思い入れも、今よりずっと大きかったように思えます。

  ポストには歩いてゆけぬ封筒を水に浮かべて切手を剥がす
                   岡本幸緒『十月桜』
                

こんにちは、岡部です。写真は、市内の公園で撮影しました。
美しいでしょう。見上げるたびにほっとします。

  人はすべていやしい生れなので
  樹のように豊かに休むことがない
    谷川俊太郎『六十二のソネット』
 
私の住む町では二十年余り前、『市の名木百選』とかいう
写真集を出しているのですが、現在、その何割が残っているのか・・。
特に最近は台風が大型化しているので、倒壊によって人家に被害の
恐れのある大木は、先んじて切り倒されているらしい。寂しいですね。

こんな状態になっている街路樹をみつけました。樹木の名札を付けた
ままにしていたからですね。この近くには、もっと痛々しい例も。

  河合橋わたれば松が並びをりどれであつたか瘤を病むのは
               澤村斉美『夏鴉』

木はいつも健やかであってほしい、と思いながら今日も散歩しています。

近所で空き家になっているところのフェンスに蔓が茂っている。散歩のついでに、今年も零余子を勝手に収穫。むかご飯を炊く。

曇り日の人に会わざりし暮れ方にふっくり匂うむかご飯炊く/古賀泰子『木造わが家』

1963年8月の全国大会参加申込書が出てきた。とてもシンプル。

夏安吾(げあんご)のありし世遠く駅前のホテルにつどひ読み語り飲む/栗木京子『南の窓から』

この作品は岡山(2016年)のこと。
その昔の「アララギ」では「安吾会」と称して、ほんとうに山岳寺院を会場にしての夏合宿だった。

世の中もいろいろと変わってゆく。

先週の後半ぐらいに近所の田んぼの稲が出穗(しゅっすい)した。
早朝は、葉先それぞれに水滴がついてなかなか美しい。
よく見ると、穂のひとつひとつの花から蘂がのぞいている。

昼の食運びくるる姑の野良着より稲の花紛が畳にこぼるる/内海清子

「塔」1960年06号の「内海清子誌上歌集」から。

それを知っていれば「稲の花粉」(ひとつひとつではなくて、いくつかが集まった顆粒状のものだろう)とわかるものなのだ。
このときは病気で休んでいるのだが、だいたいは保守的な環境の中の「嫁」としてはなんとも言い難い場面であったかもしれない。

農業に従事しながら戦後の新しい時代の農業従事者として行動しようとした人。『塔事典』の「内海清子」の項は黒住光さんが書いている。

「塔」の古いバックナンバーを見ているのだが、内容ではないところに、いろいろと立ち止まらされる。

たとえば、1962年の1月号。前年に亡くなった坂田博義について、高安国世が巻頭に書いている。

誌面の色に注目してもらいたい。右側は表紙の裏で、アート紙を使っているから白いのだが、左側の本文用紙は黄ばむというか、セピア色というか、かなり茶色く変色している。いわゆる「酸性紙」が使われているとこうなる。まだ、いまの段階ならばページをめくって読むことができるが、このさき劣化が進むとどうなるかわからない。
古文書は虫食いが問題になるが、近代の、工業的な薬液を使って作られた紙=硫酸紙は、寿命は50年前後だという。
 

〈緩慢なる炎〉をわれも持ちおらむ紙片のことく毀(こぼ)るるなにか/白石瑞紀『みづのゆくへと緩慢な火』

 
書庫の奥のほうで、静かに、ゆっくりと書物の劣化が進む。これを「緩慢な炎」として、さらには比喩として印象的に一首にしたのが白石さんの作品。

なぜ、1962年1月号を持ってきたのかというと、誌面のひどい劣化はここまでだから。次の2・3月合併号(この頃はしばしば2・3月が合併号になった)の、「坂田博義追悼号」の用紙は概ね白いまま。黄ばむというほどの黄ばみはない。

「坂田博義追悼号」から誌面(の状態)が刷新された……ということに、なにやら意味を感じてしまうところもなきにしもあらずだが……

1962年1月号の印刷は西村信天堂。2・3月号も印刷所は変わらないが、用紙について、何かやりとりがあったのかどうか。あるいは、たんに工場から出荷される紙の品質が変わったのか。

そんなことも思いながら、大切にページをめくるのであります。

 

 

永田和宏氏を講師として「第1回土屋文明記念文学講座」が開かれます。
テーマは「ことばの力」。これから展開されていく講座の記念すべき第1回です。

日時:9月18日(日)14時~15時半
会場:群馬県立土屋文明記念文学館
 ※参加無料、申し込み締切9月2日(金)

詳細はこちらをご覧ください。土屋文明記念文学講座

群馬県立土屋文明記念文学館についてはこちら 
→ https://bungaku.pref.gunma.jp/
「塔」8月号の「八角堂便り」では小林信也さんが文学館のことを書かれています。こちらもぜひお読みください。

こんにちは。
全国大会事務局の荻原伸です。

9月に開催される河野裕子記念シンポジウムと全員歌会のうち、
全員歌会に参加なさるみなさんのところにはそろそろ「詠草集」が届くと思います。「詠草集」とともに「互選賞の投票用紙」と「ご案内」が同じ封筒に入っています。
◎「互選賞の投票用紙」は記入して当日京都にご持参ください。
◎「ご案内」には歌集販売や歌碑見学についても記しています。目を通しておいてください。
もちろん、健康のことを一番にお考えください!

8月号のもくじはこちらです。202208もくじ

 宮城県の岩出山は、伊達政宗がある時期、お城を構え本拠地としたところです。そこの学問所だった「有備館」で、企画展をやっています。

  

 岩出山の伊達家は四男が継ぐのですが、その孫とひ孫(三代目と四代目)は、冷泉家のお姫様を夫人として迎えました。そのお輿入れによって、京都との結びつきができて、いろんな文化の交流があった、ということでした。
 冷泉家のお姫様! 和歌の家「冷泉家」から届けられた品物としては、古今集とか、新古今とか展示してありましたねー。
反対に、こちらには、「白鳥」が欲しいというリクエストがあったみたいです。そして、上皇に献上したみたいです。…白鳥? 説明には、「どうも煮物のようだ」とあって、白鳥の煮物?? …何なんでしょうね…。
 それにしても公家のお姫様方、岩出山はすごくいいところなのですけれど、京都からは相当遠かったでしょうから。どうだったかなあ。 いつからか、ずっと、この二人のお嬢さんが気になっていたんです。岩出山でどんな歌を詠みましたかねえ。 
 こちらでの暮らし、楽しんでくださっていたらよかったなあと思ったことでした。

 


10代、20代の塔会員のみなさん。
本日8月10日(水)は、「十代・二十代歌人特集」の締切り日です。

もし、「締切りになっても納得のいく7首がそろわなかったから、今回はスルーしようかな」なんて思っている方がいたら、まちがってもスルーしないでくださーい!

たとえ、「あと1首足りない、2首足りない、…、7首足りない(笑)!」という状況であっても、とりあえず参加の意思を伝えてもらえればうれしいです。
割付作業のために、特集のページ数は見積もらないといけないので。
スペースを確保してお待ちしています。
7月号81ページに募集要項が載っています。

私は12歳のとき「塔」に入会して、「十代・二十代特集」が始まった初回からこの特集に参加してきました。
最初は高校生だったかな。
29歳のときには、これで最後か、とそれなりの感慨がありました。
隔年の特集ですので、次は2年後。
今の歌は今しか作れません、ほんと。

2年前のブログで、兄がこんなことを書いています↓

実はまだ間に合う(こっそり)

うん、そんな感じ。
やっぱり出すのが大事。

写真は、わが家のアカハライモリの赤ちゃん、「ウーパー」と「ルーパー」です。
エラがかわいい。
ふだんはじっとしていて、動くときはけっこう速いです。

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