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先週の後半ぐらいに近所の田んぼの稲が出穗(しゅっすい)した。
早朝は、葉先それぞれに水滴がついてなかなか美しい。
よく見ると、穂のひとつひとつの花から蘂がのぞいている。

昼の食運びくるる姑の野良着より稲の花紛が畳にこぼるる/内海清子

「塔」1960年06号の「内海清子誌上歌集」から。

それを知っていれば「稲の花粉」(ひとつひとつではなくて、いくつかが集まった顆粒状のものだろう)とわかるものなのだ。
このときは病気で休んでいるのだが、だいたいは保守的な環境の中の「嫁」としてはなんとも言い難い場面であったかもしれない。

農業に従事しながら戦後の新しい時代の農業従事者として行動しようとした人。『塔事典』の「内海清子」の項は黒住光さんが書いている。

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