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アーカイブ "2023年01月"

きょうの土佐堀川。1月の中旬にはいなかったユリカモメが来ていた。数はそれほど多くないがそれなりの群れ。

夕方には高くたかく、ぐるぐるまわりながら登っていった。
塒に帰るとき、こんなふうに「鳥柱」をつくって高度をあげてゆくらしいが、どのへんを塒にしているのだろう?

なあ、どこなん?

鳥柱この世につづくまたの世のあるごとく空を捩じりていたり/永田紅『春の顕微鏡』

大寒を過ぎて、寒らしい寒さ。バケツの水が凍っている。

実家の庭。木々の剪定のための鋸でガシガシと叩いてみたが割れなかった。

こちらは大阪の家のベランダ。

指で強く押せば割れそうだが、この子たちが乗るぐらいならばだいじょうぶ。

池水の氷を割りしをみなごを半世紀前〈われ〉と呼びたり/水原紫苑『光儀』

 
半世紀前も、半世紀後も、氷が張ればどんな厚さか確かめてみるのは、私の場合は変わらない。

 本日、今年初の仙台歌会でした。今日は、震災の短歌のことで、NHK仙台さんの取材がありました。

 逆に、カメラを撮させていただいたりして。

 歌会の時間(4時間!)ずっといらっしゃいました。取材というのはたいへんですね……。
 短歌、いいですね、と言ってくださったので、やりませんか? とお誘いしたりして。

 2月17日金曜の19時半~の「東北ココから」(宮城県・東北地方向け)という番組で映る予定です。

 


今日は文学フリマ京都でした。
事務局の発表では来場者合計は
出店者・来場者計2424名で
コロナ前の2110名を抜いて
最高記録更新!とのことです。

「塔」のブースにもたくさんの方がご来場いただき、
たくさん歌集・歌書をお買い上げいただきました。
買っていただく値打ちのある本ばかりと自負しています。

ご協力いただいた方全てに感謝いたします。
売り上げは「塔」の運営費に当てさせていただきます。
(一部震災関連団体に寄付)
来年も文フリ京都をよろしくお願いいたします!

いよいよ明日が本番、文学フリマ京都!
↓  ↓  ↓
https://bunfree.net/event/kyoto07/

異次元の安さを追求していきたい・・・
定価の半額は当たり前!
もしかしたらもっとお宝が・・・?
来た見た買った、の一日に!!


佐藤涼子『Midnight Sun』


鈴木晴香『夜にあやまってくれ』


鈴木晴香『心がめあて』


澤村斉美『夏鴉』


澤村斉美『galley』


川本千栄『樹雨降る』


川本千栄『森へ行った日』


川本千栄第一評論集『深層との対話』


川本千栄第二評論集『キマイラ文語』


toron*『イマジナシオン』


千葉優作『あるはなく』


田村穂隆『湖(うみ)とファルセット』


平出奔『了解』


廣野翔一『weather cocks』

いかがでしたか?
選者の円熟の歌集から新鋭のフレッシュな歌集まで。
その他『塔』最新号、バッグやアクセサリーも販売します。
『塔』バックナンバー、会員の同人誌やフリーペーパーなど
無料のアイテムもいっぱい。
遊びに来るだけでもOK!
ぜひ立ち寄っておしゃべりして行ってくださいね!

文学フリマ京都がいよいよ明後日です。
週末はそうだ京都行こう!
文学フリマ京都の会場から徒歩距離に平安神宮があります。
少し遅めの初詣も如何ですか?
↓ ↓ ↓
https://bunfree.net/event/kyoto07/

ではカタログを続けますね。
定価の半額です。ほとんどの歌集がサイン入り!
自筆一首入りも多数ありますよ。


小林幸子『六本辻』
せきれいはこのやうに尾をたたきゐむ見知らぬうつくしい道にも


『前田康子歌集』
野の中に朝顔咲けり秋の日を誰か上手にめくりて過ぎぬ


前田康子『キンノエノコロ』
ひとは誰かの遺族でありぬちらちらと満作咲ける黄の向こう側


前田康子『おかえり、いってらっしゃい』
かなわなかったことを灯らせ咲いている蛍袋となりて女(おみな)たち


三井修『海図』
玄関に能を舞うごと足踏(あぶみ)して靴底の雪を払い落せり


三井修『汽水域』
継(つぎ)の母老いて意識の衰(おとろ)うと聞きてもわれに知恵のあらざり


三井修『海泡石』
樹でありし時間とその後の観音としての時間といずれが長き


三井修『うたの揚力』
現代短歌鑑賞155首


梶原さい子『リアス/椿』
体中にみどりの波を皺よらせ浅き眠りに祖母はたゆたふ


塔短歌会東北編『3655日』
東日本大震災10年。24人1273首。
*これのみ定価販売。
収益は全て東日本大震災被災関係団体に寄付されます。


なみの亜子『ばんどり』
グミの実の落ちる音する国道を夜あけ間際にあゆめるだれか


山下泉『海の額と夜の頬』
サンダルを履いて出ずれば夜は優し夜の大きな頬に入りゆく


山下洋『たこやき』
源頭に溢るる水無く涸れ夏の谷に湧きたる雲のまぼろし


山下洋『オリオンの横顔』
のぼり来し坂の終わりに咲き満ちて梅のくれない深く翳れる


山下洋『屋根にのぼる』
定型の格子のように揺れている樟の木下(こした)の光のはだら


岡部史『お菓子のうた』
お菓子を詠った現代短歌を紹介。とてもスイートな一冊です。


岡部史『韃靼の羊』
眼窩にしろく砂溜めてをりいついかにたれを愛せし生きものの果て

いかがですか??来たくなったでしょう?良い歌集ばかりですよ。
明日もまたご紹介しますね。

 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 お正月ですが、実家が神社ですので、もう、手伝いで忙しかったです。ほんとうにありがたいことですが。

 それで、七日にようやくおみくじを引きました。

 ぱんぱかぱーん。〈大吉〉でした!
 それで、おみくじには、和歌が書かれていまして。

  春風の吹けばおのずと山かげの梅も桜も花はさくなり
         ~春風が吹いたから自然に山の陰の梅も桜も咲くよ~ 

といううれしいメッセージをいただきました。 「歌」として受け取るメッセージもありますね~

 佳い年でありますよう。 どうぞ、みなさま、幸せな一年に。

少し遅くなりましたが
明けましておめでとうございます。

さて、今年も2023年1月15日(日)、
京都岡崎のみやこめっせで
文学フリマが開催されます。
「塔」もブースを出します!ぜひ来て下さいね。
「塔」12月号のP246に広告が載っていますのでご覧ください。

文学フリマって何なの?って思っている人もいるかもしれません。
自分の本や同人誌を会場にブースを借りて売るイベントです。
同人誌のグループが多いでしょうか。
「塔」はそこに出店するわけです。
とても安く(半額で、あるいはもっとお安く)良歌集を販売します。
ぜひ来て下さいね。

文学フリマのサイトへ
↓  ↓
https://bunfree.net/event/kyoto07/

「塔」のブースでどんな歌集を扱っているのか、カタログもあります。
↓  ↓
https://c.bunfree.net/c/kyoto07/!/%E3%81%82/39

写真をクリックするとその本のページに飛べます。
このブログでも扱う本の写真を載せていきますね。

河野裕子第十四歌集。生前の最終歌集です。
こゑだけはこの世に残り振り向けば此処よ近くよとそのこゑは言ふ

河野裕子第十五歌集。遺歌集です。
さみしくてあたたかかりきこの世にて会ひ得しことを幸せと思ふ

永田和宏第十三歌集。2011年から2014年の作品531首+長歌一篇を収める。
少しだけ君よりさきに逝きし猫トムと呼ばれて骨も残さぬ

永田和宏第五歌集『華氏』第六歌集『饗庭』全篇収録
『華氏』第二回寺山修司短歌賞受賞
ときおりは呼びかわし位置を確かむる秋の林に家族は散りて
『饗庭』第三回若山牧水賞受賞並びに第五十回読売文学賞(詩歌部門)受賞
焚火の熱を背中に溜めて立ちいたり言えば言葉はどれもみな嘘

永田和宏『知の体力』
誰も「知力」は貸してくれない。
全ての学びたい人に細胞生物学者・歌人の著者が伝える
自分自身の鍛え方。

吉川宏志歌集
第二歌集『夜光』全篇収録
杉山に雨がふりだす 軍手にて目を覆われし女のように
第三歌集『海雨』全篇収録
疾風に傘を揉まれてあゆみいる市ヶ谷はまだ春浅きなり
第一歌集『青蝉』百首収録
あさがおが朝を選んで咲くほどの出会いと思う肩並べつつ

吉川宏志集
第一歌集『青蝉』全篇収録
第二歌集『夜光』抄録

吉川宏志第八歌集 芸術選奨文部科学大臣賞・斎藤茂吉短歌文学賞ダブル受賞
みずうみの岸にボートが置かれあり匙のごとくに雪を掬いて

吉川宏志短歌時評集2009-2014年
「短歌を読むことによって、自己と他者のあわいに
新しいものを創りだすー。」

続花山多佳子歌集
第四歌集『草舟』第2回ながらみ現代短歌賞受賞
小国の祈りの如く花閉じて黄のかたばみの朝のしずけさ
第五歌集『空合』第9回河野愛子賞受賞
縁側の広き農家を子らは恋ふわれは空いろのペンキの家を

まだまだあります!
明日もお伝えしますね!

改めまして、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

1月1日から高知市へ行っておりました。僕は高校1年の時に友達3人と四国旅行をして以来なので、実に34年ぶりぐらいの高知県。

まず行ったのは日本三大洞窟と言われる龍河洞(しかし、三大ってみんな好きですね)

元日だから少ないだろうと思ったのですが、夕方に着いたのにまだ結構賑わってました。その前に偶然、紀貫之が国司として赴任していた跡地も通りがかったのですが、写真撮り忘れ。ここから土佐日記が始まったのか、と印象深かったのに…

着いたその日は高知城近くのお店で、お寿司やら鯖寿司やら酒の肴やらを買い込んで、ホテルの和室で家族4人で夕食。その前に、商店街でこんな看板のお店を見つけたのでパシャリ。もう閉店されているみたいですが、なかなかシュールなネーミングセンスが光ります。

近くの潮江天満宮で夜の初詣。菅原道真公を主祭神とする神社なので、今年は受験生二人を抱える我が家としてはぴったり。ちなみに僕は数年ぶりの初詣。

翌日は朝から、松山にいる長男がバイクで到着して合流。5人ではりまや橋(まぁ、高知に来たら見ておきますか)、牧野植物園(ここの訪問が今回のメインイベント。真冬なので花はほとんどなかったのですが、かなり楽しめました)、桂浜(こちらも、一応定番ということで)、そして桂浜水族館でアカメの大群(こちらが今回2番目のメイン)と巡りました。
夕方に長男が帰ったので、また四人で夕食。

ウツボを初体験。何度か釣ったことはあったのですが、食べたことはなかったので話の種に。


翌日は朝から高知城に行ってきました。日本には現存天守は12城らしいです。


このまま終わると、ただの紀行文(にもなってませんが…)。あまりにも短歌結社HPに相応しくないので、最後に。
吉井勇の歌碑が桂浜にあったそうな。というのも、僕は見ておらず、長男が撮ってきました。
吉井勇、高知に一時期住んでいたんですね、知らなかった。本誌企画「実は読んでいなかった」で『酒ほがひ』を読んで、どうにも馴染めなかった僕なので、それ以上深入りすることもなく過ごしていました。
歌碑の歌は

大土佐の海をみむとてうつらうつら桂の浜にわれは来にけり  『人間経』

これなら吉井勇、読んでみてもいいかな、とちょっと思った2023年年明け、でした。

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