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アーカイブ "2017年08月"

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現在、西新宿に立つ東京都庁舎は、1990年の完成。
設計者は著名な建築家の丹下健三氏。特にこの方に恨みが
あるわけではないのだが・・・。
2008年に「塔」の大会が新宿で行われた時、会場の
ハイアットリージェンシーから、宿泊先のワシントンホテルまで、
歩いた記憶があるのだが。
夜遅かったこともあって、この都庁の建物が、巨大な角を持つ、
鬼のように見えて、ものすごく怖かった・・・。
昼間見ると、まあ、普通の現代建築、と見えるのだけれど。
この庁舎で思い出すのは、長く君臨されていたあの方。
この建物のイメージが、ダブる・・・。

  曇天に石原慎太郎座る混凝土(コンクリート)を着て座るかも
                       吉川宏志『夜光』

横浜媽祖

「塔」大会で恒例となっている歌合せ、今年は例年と異なり、
三人一組で応募し、予選を勝ち抜いた八組で行われました。
横浜歌会から応募した三人(宮地、数又、永久保)による
「横浜たそがれ」チームが激戦を戦い抜き、見事優勝!
う~ん、お酒を飲んで友好を深めているだけではなかった、
ということが、証明されたようです。

写真は、横浜中華街にある、媽祖廟。海の交通の守り神で女神さま。

  なぜここに青いすべり台があるのだろう こんなさびしい雪の野原に
                  宮地しもん『f字孔』
  子を産みし夜に聞きたる霜月の風の記憶を子も持つという
                  数又みはる『柘榴の木のある家』
陽をかえすスレート屋根に寄り合いて螺髪のごとき鳩の群れあり
                  永久保英敏(「塔」2017年4月号)

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通学していた高校(東京都大田区)の近くには、
かの池上本門寺がありまして、同級生たちの間では、
定番のデートコースだったとか。ちなみに私は在校時は、
一度も訪れたことがありませんでした(泣)。

先日、卒業後、ン十年にして、初めて行ってきました。
境内は広く、緑が美しく、そして、ありました、ありました。
力道山のお墓! 私は最盛期の彼の活躍をほとんど
知らず(格闘技に興味がなくて・・・)。
でも、当時のことを読むと、まさに「昭和」を生きた人だったんだな、
としみじみとした思いに駆られます。

  背を向けて画面の奥に去りゆきし帰らぬ者をヒーローと呼ぶ
                山下洋『オリオンの横顔』

亀というと、だいたい日向ぼっこしていたり、あまり激しい動きをしないものと相場がきまっている。亀の出て来る作品の多い永田さんの作品も、大方は微睡んでいたり、動かなかったり。

ぼうぼうと物を忘れて生きゆくもおろそかならず日盛りの亀/永田和宏『百万遍界隈』

だが、これは何だろうと思ったのがこの写真。近所の川は両岸をコンクリートで固められていて、ところどころに低い堰堤がある。
その堰堤に向かって泳ぎつづけている2匹。わずかな落差ではあるが、堰堤の滝を越えようとしているのか。

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この情景に添えるなら、永田さんの作品の中では、これか。

水の面に首伸べて亀が泳ぎいる頑張れアリナミンVドリンク/永田和宏『日和』

泳ぎつづけて、堰堤を乗り越えることができたら栄養ドリンクのCMになりそうだが、さてこの亀たち、どうなったか。そんなに長く見ているわけにもいかなかった。
 
この川にいるのは、だいたい外来種のミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)。たまにクサガメもまじっている。
魚のほうは、コイが8割、ナマズが2割ほど。

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どうやら近所の人が餌をやっているらしく、岸の上に人影が見えると、コイやナマズ、カメもわらわらと集まってくる。
そんななかで、この日、堰堤を越えようとしていた2匹のカメは、われ関せず、泳ぎつづけていたのだが。
 
そういえばコイが滝をのぼると竜になると言われているが、
カメが滝を登ったら何になるのか。

という話をあるところでしたら、
「ガメラ」
とか、
東洋のことだから「玄武」じゃないか? とか。

とはいえ、それは千尋の滝を登ったらということであって、この程度の堰堤では竜に相当するものに変化することもないだろう。
 
   *
 
やはり近くの別の川に住んでるもの。
クサガメとスッポン。

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クサガメは甲羅に三本の稜があるのが特徴。
スッポンは甲羅がやわらかく、鼻先がとがっている。

通勤経路の植え込みであったり空地の草むらであったりするところに、ヤブカラシがはびこっている。刈っても刈っても生えてくるというのは、しつこいとも、逞しいとも言えるが、夏のあいだは小さな花をつけていて、よく見るとそれなりに可憐な感じでもある。

やぶからし小花摘みつつ遊びいし少女のわれなどいたのだろうか/川本千栄『樹雨降る』

 
そんな小花を摘んでいた記憶が、かすかにある。まったく記憶にないことを、周囲の大人だった人たちから聞かされる。
はるかに遠くなって、懐かしむことすらできない……というところか。
 
だいたい、大人になったら、そんなものには見向きもしない。雑草わどんどん刈り取ってゆくほかはない。
 
のだが、立ち止まって、眺めていると面白い。
ずいぶん、いろんな種類の虫たちが、この小さな花に集まってくる。
わからないものは写真を撮って図鑑をあたり、それでもわからないものもある。

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左上はミツバチ。たぶんセイヨウミツバチだろう。
右上はスズメバチ。さすがに恐ろしいので、刺激しないように撮影する。ご尊顔を正面から確認することができなかったが、おそらくオオスズメバチ。いや、都会にいるのはコガタスズメバチか(これもけっこう大きい)。
左下はわからない。セグロアシナガバチというものがいるらしいのだが、それにしても黒い。
右下はウリハムシか。名前は「ウリ」で、畑の害虫だが、花の蜜も好むのだとか。
 

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ハチとは別の意味で嫌われ者だが、ハエ。
左はクロバエのなかまでオビキンバエか。
右はニクバエ。
 
ということで、ヤブカラシのまわりは、けっこうにぎやかだ。

この家にひとり残るのは嫌なのだひと夏をかけて繁るヤブカラシ/永田和宏『後の日々』

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10月14日に『高安国世・高安醇 親子作品集』が発売されます。
高安国世の短歌と息子の高安醇氏の絵を収めた一冊です。(予価1200円)

この本の発売に合わせて、10月14日(土)~11月5日(日)まで
京都のギャラリー白川で、出版記念展も開催されます。後日、「塔」の
誌面にも案内を載せますので、皆さんぜひお越しください。

初夏のころ、たくさんいたテントウムシがぱたっと少なくなった。
暑さにそれほど強くないらしく、盛夏期にはもの陰にかくれてじっとしているのだそうだ。

先日、ひさしぶりに見かけたナナホシテントウは、歩道のうえを歩いていた。
こんなところにいたら踏んでしまう。

天道虫を朝の歩道に蹴飛ばしてかがやく夏の図書館に入る/西勝洋一『サロペツ日誌抄』

蹴とばすというのは、難しかろう。
しゃがみこんで写真を撮っていたら 
 
びゅん
 
と、自転車が横をすり抜けていった。

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指につかまってもらって、植え込みのほうへ移したが、さてこのあとどうするつもりだろう。
 
   *
 
ナミテントウ や ナナホシテントウ にかわって、しばらく草むらで活動していたのは、ヒメカメノコテントウ。
ふつうのテントウムシに比べて、かなり小さい。3mmぐらい。
テントウムシにいろんな種類がいることを知らないと、テントウムシだと気が付かない。これも、ナミテントウのように、いろいろな模様のものがいる。模様が違っても仲良くしているのは同じ種類。
 
これもアブラムシを捕食する。

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   *
 
アブラムシを食べてくれるなら益虫だが(といって、食べ尽くしてしまったら生きていけなくなるので、適当なところでバランスしてしまう)、農作物の葉を食うやつもいる。
 
ニジュウウヤホシテントウとかオオニジュウヤホシテントウとか。
テントウムシダマシとも呼ばれるが、分類としては、テントウムシのなかま。

テントウムシダマシは棄ててテントウムシだけを溜めをり小さな瓶に/花山多佳子『胡瓜草』

毛が生えていてつやがない。かわいくない。だからいらない……ということかもしれないが、畑とか家庭菜園をやるなら、これは逆。テントウムシダマシはつかまえて殺してしまわないと畑を荒らされる。
 
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これはたぶんニジュウヤホシテントウ。
 
ナス科の植物(ナス、ジャガイモ、トマト……)の葉を好むので、畑で見ることが多いが、ここは幹線道路の植え込み。
ちょっとおどろいたが、雑草として生えているイヌホオズキはナス科。

こういうところなら、草取りするぐらいのつもりで食べ尽くしてもよいのだが、なんとも行儀悪くあちこち食べちらかしている。
 
こういうのも、立ち止まって撮影していると「なにしてますの?」と声をかけられたりする。
よほど挙動不審に思われるのだろう。

全国大会は、スタッフのみなさんのおかげで、大きなトラブルなく終了。

おつかれさまです。
ありがとうございました。
 
koriyama
 
歌会トーナメントは本編だけでなく、夜になってからも、大いに盛り上がったとか。
玄侑宗久さんの講演も、みなさん大いに moved されたのではないでしょうか。

夜の懇親会、そして2日めの歌会。「『塔』ができるまで」ムービーの上映……

有意義な2日間でした。

オプショナルツアーに参加のみなさんは明日も続くのでしょう。
それぞれ個人的なオプションで旅を続ける人もちらほら。
 
かくいう私は、旅というほどの時間はとれないものの、往路とは別ルート。
西之原さんがきっぷの写真を出していたので、私も。

JR西日本の窓口の人には???だったようで、何度も聞き返されたりしながら打ち込み。
持参したメモは「参考のためにコピーさせてもらえませんか」とのこと。

そんなにややこしいか?と思わないでもないですが水郡線経由。

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じつは、まだ「途中下車」中。
東京で3日ほど仕事をしてから大阪に戻ります。

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塔短歌会は郵便局の「振替口座」というものを持っています。5月号・11月号に挟まれる振込用紙に記載されていたり、毎月の「塔」の裏表紙の「お知らせ」欄に記載されている、あの口座番号のことです。

この振替口座が、今日から2週間ほどの間ストップします。

すでに誌面などでもお伝えしているように、塔短歌会は今年4月より一般社団法人になりました。それに伴って、郵便局の振替口座を(口座番号はそのままに)「塔短歌会事務局」から「一般社団法人塔短歌会」へと譲渡します。その手続きをする間、すなわち今日から2週間ほどの間、これまでの振替口座への出入金がいっさい出来なくなるそうです。

今は会費の振込み期間ではないので、ほとんどの方にとっては関係のないお話かもしれませんが、もし何かのお金をこの口座に振り込もうとされている方がいましたらご注意ください。どうぞよろしくお願いいたします。

画像は全然関係ないですが、実家の猫です。夏バテ中。

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