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アーカイブ "2026年"

※追記:このキーホルダーに、大会当日、
    栗木京子さんが「念」を注入してくださるそうです!
    歌が「馬」くなること間違いなし?!

今年の全国大会in島根も、気づけばあと3週間を切ってきました。
本当にあっという間ですね!
参加されるみなさま、島根でお会いできるのを楽しみにしています。

さて、「塔」2026年1月号では「百馬百首」という特集を組んだのですが、おかげさまで大変好評でした。
そして、その内容とともに好評だったのが、扉の題字と馬のイラスト(by 栗木京子さん)です。↓↓

そこで、このたびこの題字&イラストをキーホルダーにしてしまいました!
この「百馬百首キーホルダー」を、全国大会の会場限定で販売します。

販売するのは
プラスチック製 長方形と丸形の2種

布製 文字色が黒、紫、金色の3種類

価格は、いずれも1個300円を予定しています。
全国大会のお土産に、特集「百馬百首」の記念にお一ついかがでしょうか?
一つ一つ、手作業で作っていることもあり、数に限りがあります。
早い者勝ちとなりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 2026年5月30日(土)・31日(日)の両日に開催される「塔短歌会全国大会 in 島根2026」では、1日目の5月30日(土)14時より、「歌集、この小宇宙の探索のために」をテーマとし、公開のシンポジウムを行います。
 この度のシンポジウムにおいては、第58回迢空賞受賞の吉川宏志(塔短歌会主宰)と、第59回迢空賞受賞の花山多佳子(同選者)による対談「歌集の空間を楽しむ」に加え、「わたしたちの第一歌集 ―時代と社会の中で―」と題し、塔短歌会の会員4名(澤村斉美(司会)・田村穂隆・真中朋久・宮地しもん)による座談会を行う予定です。
 以下に詳細を記載しますので、ご参加を希望される場合は、下記のお申込みフォームより事前のご登録をお願いしております。お一人様につき一回のお申し込みをお願いいたします。

                記

1. 日時    2026年5月30日 14:00~17:00(13:30開場予定)
2. 場所    ホテル一畑 2階 平安の間(島根県松江市千鳥町30)https://hotel.ichibata.co.jp/
3. 参加費   2,000円(当日会場受付で申し受けます。)
4. プログラム
14:00~14:05 開会のことば 吉川宏志
14:05~15:15 対談 吉川宏志×花山多佳子「歌集の空間を楽しむ」
15:15~15:30 休憩
15:30~16:50 座談会 澤村斉美(司会)・田村穂隆・真中朋久・宮地しもん
「わたしたちの第一歌集 ―時代と社会の中で―」
16:50~17:00 閉会のことば 永田和宏
5. 参加申込フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdCLi7sGlucI-jheyWNy1DZ96lEaDJ80CaURerEbfvOEwHztw/viewform?usp=dialog

全国大会チラシ

こんにちは。鈴木晴香です。

18,689名

これは、5月4日に東京ビッグサイトで開催された「文学フリマ東京42」の来場者数。
どんどん規模が大きくなって、過去最多なのだそうです。

出版不況と言われるけれど、
今日、ここだから手に入る本
今日、ここだから会える人
今日、ここだから集まれるみんな
そんな特別な出会いのために、
みんなが足を運ぶのだと思います。

小説、評論、戯曲、詩歌。
ジャンルも多岐にわたります。
短歌コーナーもますます盛況で、
個人誌や同人誌のブースの他に、学生短歌会や出版社のブースもありました。

私は『胎動短歌 collective.7』という短歌誌に参加していて、
ブースでサインもさせていただきました。
そこでご一緒だったのが、俵万智さん。
短歌をはじめて14年目にしてついに、俵さんに初めてお目にかかることができました!

後ろは、歌人の木下龍也さん。木下さんとは以前『荻窪メリーゴーランド』という共著の歌集を出版したので、こんないたずらをされています。

俵万智さんと木下龍也さん

私が短歌をはじめたきっかけは、俵さんの『あなたと読む恋の歌百首』(文春文庫)でした。
そこでこんな歌に出会ったことが、すべてのはじまりだったのです。

駆けてくる髪の速度を受けとめてわが胸青き地平をなせり  /永田和宏
たとへば君 ガサッっと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか  /河野裕子
体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ  /穂村弘
花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった  /吉川宏志
男ではなく大人の返事する君にチョコレート革命起こす /俵万智

恋の歌の「私」と「君」に、
恋愛を超える、人間が生きることの根源を感じて、
それから私は恋愛の歌を好んで読んでつくるようになったし、ついには『ところで、愛ってなんですか?』という恋愛短歌のアンソロジーまで出すに至りました。

文学フリマの会場では、
懐かしい顔、オンラインだけで知っていた方、はじめましての人、
塔短歌会の会員のみなさんにもたくさんお会いしました。

この場もまた、きっと新しいはじまりになるのだと思います。

 こんにちは。いわこしです。
GWいかがおすごしでしょうか。わたしは昭和の日に所用で東京へ行き、用事を終えて、翌30日に千鳥ヶ淵の千鳥ケ淵戦没者墓苑に献花したあと、その足で、九段下にある昭和館へとあることを調べに行ってきました。昭和館は、戦前、戦後含めて昭和30年頃までの暮らしや文化が展示されている資料館のようなところです。
そこで調べた内容を含めて以下に書かせていただきます。

”善からぬにほいする粕取の焼酎を友と会えば飲み一人にても飲む”
『帰潮』佐藤佐太郎

 粕取り焼酎は本来「日本酒を搾ったあとに残る酒粕を蒸留してつくる焼酎」のことである。が、戦後の闇市に出回った密造酒もカストリ焼酎(酒)と呼ばれた。カストリ酒は粗悪で不純物が多く、二合も飲めば酔っ払い、三合飲めば前後不覚になると言われた酒である。中には飲めば失明の危険があるメチルアルコールの混ぜられたものもあったようだ。
 初句に「善からぬにほいする」とあるから、これはカストリ酒の方であろう。戦争に負け、なにもかもなくなってしまった日本の、作者の貧乏な暮らしの切なさが読み取れる。と、同時にうたには少しのユーモアも感じられる。そのユーモアは「友と会えば飲み一人にても飲む」という「飲む」のリフレインの中から生まれる切なさと表裏のようなユーモアである。
 ところで、カストリ酒が出回った同時期に「カストリ雑誌」というものが流行した。カストリ雑誌はエロ・グロ・ゴシップ中心の大衆娯楽雑誌の総称である。戦後まもない頃(昭和21年から24年頃)、雨後の竹の子のように大量に発行されそしてあっという間に消え去った。名の由来はザラ紙のような粗悪な紙(センカ紙という)でつくられ、だいたい3号でつぶれるというところから来ている。大きさはB5で32ページ。雑誌名は「ヴィナス」「うきよ」「猟奇」「青春タイムス」「ベーゼ」等々。内容は小説、対談、小噺、あとは挿絵や写真。露店や屋台、駅の新聞スタンド等で売られ、目立つ必要があるので煽情的な女性の表紙絵が多い。しかし、カストリ雑誌の執筆者には江戸川乱歩や坂口安吾、永井荷風などもいたようだ。戦後のひとつの文化・風俗の象徴ともいえる。
 では、カストリ雑誌に詩歌は掲載されていたのか。掲載されていたとすれば誰がどんな詩や歌を書いていたのか。そんなことが気になってくる。
東京九段下の『昭和館』には当時のカストリ雑誌の原本が何冊か所蔵されていることを知り、東京へ出向いたおりに調べてみた。結果、詩も短歌も俳句も多くはないが掲載されていた。カストリ誌ならではのものであった。雑誌『オール猟奇』1947年10月号にも、今だと文藝春秋のように枠で囲った中に「愛唱恋歌妙」という題の短歌が五首掲載されていた。作者はわからない。以下に二首記載する。

”灌木の茂みの中に囁きかともすれば憂しあひびきの夜”
”後の世は女王と生て炮烙の刑に處すべき男多きに”

 短歌としてはあからさまかと思うが、「オール猟奇」というカストリ誌に載っていた歌と思うと、それはそれで面白いとも思う。

 ちなみに調べていく中で、戦前だと夢野久作に「猟奇歌」というのもあるようだ。以下に一首。

”殺すくらゐ 何でもない
と思ひつゝ人ごみの中を
濶歩して行く”

 いわゆる正統な短歌史から取りこぼされるこういった歌もまた短歌の一側面なのだということを調べる中で感じたのであった。

(参考資料)
・『帰潮』佐藤佐太郎
一首はさんで次のような連作と思える歌がある
”かすとりの酔にみにくく苦しめば吾がありさまを幼子も見る”

・『オール猟奇』1947年10月号

昭和館は以下のURLにホームページがある。
https://www.showakan.go.jp/

・『猟奇歌』夢野久作
https://aozora.binb.jp/reader/main.html?cid=933
短歌のかたちをとった物語詩群のようである。

こんにちは。
荻原伸です。

4月もいよいよ晦日。顔と名前をたくさんおぼえないといけない仕事をしているぼくにとって、春は、ちょっと大変な時期でもあります。ぼくはこの作業がとても苦手で、つまりは、記憶力に自信がないのです。

「世界史の資料集のあのページに載ってたなぁっておもって頭のなかで資料集を開いてさーっとめくると、そのページが見えてきて、さらにその画像の解像度がアップして知りたいところが拡大されてはっきり写真のようにでてくる」だから資料集や教科書をぱらぱらぁーっと眺めておけば暗記の問題には強いのだと言っていた友達がいました。脳によっては、そんな機能があったのか!とうらやましくおもったのですが、ぼくにはそういう機能は備わっていません。残念ながら。15年位前になるでしょうかドラマ「スーツ」をみながら、主人公マイクもきっとあの友達と同じ脳なのだろうなと思ったのでした。

教科書にでてくるものでくっきりはっきり覚えているもののなかに、アフリカツメガエル、キイロショウジョウバエ、ムラサキツユクサ、があります。この3つは、生物の教科書や問題集に、何かと出てきた記憶があります。それが実際どんな生態なのか、どんな大きさなのか、色なのかなどは知らないままに。文字というか音というか名前だけが記憶に残り続けていました。

それが、たまたまあるとき、「わーこれきれいな紫ですね」とそこにわんさと育っている植物を見ながらしゃべっていると、「これムラサキツユクサだよ」と教えてくる方がいました。なんと!これがあの、名前だけが記憶に残っていた、ムラサキツユクサでしたか!あなただったのね。(ソシュールも同時に出てきました!笑)

4月になって、顔と名前をおぼえなければとおもうとき、ムラサキツユクサのことがおもわれます。

河合 読者の側に立ってみても、いますぐ答えが出るというものはないですから、みんながいろんなことをひとつの体験として持って、もうひとつ先の答えをそこから自分で出していくということをしなくてはならんと思います。そう思って生きていかなくてはならないんじゃないかと。(村上春樹『約束された場所で』文春文庫版2001,pp277-278)

こんにちは。
荻原伸です。

なるべく現金をつかわない暮らしをめざしております。
というと質素倹約や清貧の思想、あるいは、自給自足はたまた中東情勢ゆえかなど思われるかもしれません。ノー。ただただ、リアルなお金をもち歩くことをしたくないというだけなのです。いつごろからか、数枚のカードが入る小さい財布がいいと思うようになりました。お店でいただくポイントや割引のカードも極力もたないようにし、あるいはそれらがアプリになっても「もってないんです」といって断るようになりました。理由という理由もないのですが。強いて言えば、自由、解放のため。あらゆることに縛られたくないですし、持たなくてもよいものはなるべく持ちたくないのです。

とはいえ、ミニマリストであるわけでもなく、スマートフォンにクレジットカードを登録しておけばクレジットカードももたなくていいとまでは思えません。●●円以下のときは現金でお願いします、とか、物理的なカードをここに差し込んでいただかないと、などというときもありますから、やっぱりカードは持っておかないととおもってしまう自分がいます。クレジットカードだけでなく、銀行や図書館やマイナカードや病院のカードも持っておきたくもなります。なるべく持ちたくないといっておきながら。。。結局なんなの?とおもわれてしまいそうですが。はい。小さい財布がいいんです。

財布には夫の名刺を入れておくお守りといふことにあらねど/栗木京子『夢のあとさき』2026

こんばんは。
荻原伸です。

仕事をしている席のそばの窓辺にハオルチアを置いています。置いているというべきか育てているというべきかもしれませんが。ともかく何もいわないハオルチア。でも、冬をすぎて春になると株の中からびゅーんと茎がのびてきてちゃんと花を咲かせます。小さな白い花が今年も咲きました。

ハオルチアの花が咲いた先日、NHK鳥取放送局で「今夜は生でさだまさし」の公開放送がありました。
https://www.nhk.jp/g/ts/GL9MWGM3J5/

ひとつきかふたつき前に、偶然このことを知りました。そこに、観覧ご希望の方はこちらというふうにハガキを出さなくても観覧の応募ができるようになっていました。ぼくは熱烈なさだまさしのファンでもはないのですが、この「生さだ」の深夜ラジオのような感じがとてもすきで家族が寝静まったころにひとりリビングで観ています。そんなこともあって、ほいっと観覧希望の応募をwebでやってしまったのでした。抽選の結果は当選した方だけにメールしますというようなことが書いてあったことは覚えておりますが、いつがその日かもわすれていたころに、メールが届いたのでした。当選。

当日は夜11時15分に集合。早く来すぎても遅くてもだめで、ちょうど11時15分をめがけてきてくださいというお達しのとおり行きました。深夜なので警備の方が誘導灯をもって案内してくださいます。IDなどのチェックもあって、収録のスタジオへはいっていきますと。パイプ椅子が30席くらい。MCのさだまさしさんの席からはわずか2メートルほどの距離。というすばらしい体験をいたしました。ハオルチアの咲く夜に。

何年かわが庭に咲きてありたりしほととぎすの花もいつか消えしか/小池光『サーベルと燕』2022

 

こんばんは。
荻原伸です。

NHKの大河ドラマを今年はたのしんで観ています。
世の中の歴史好き、戦国マニアのみなさまはどうでしょうか。
歴史好きのぼくの先輩とある夜飲みながら楽しくすごしておりましたところ、話題が「豊臣兄弟」に。えーっと、なんだかだと史実と比べて気になってしまうところがあって観てないということでした。うーん。スペシャリテのコーヒー豆が大好きで、でも、インスタントコーヒーも飲んじゃうようなぼくにはなかなか到達できない高い峰があるようです。はい。

峰といえば、いいえ、峰という程でもないのですが、鳥取に太閤ヶ平(たいこうがなる)という場所があります。標高は250メートルくらい。ここは、豊臣秀吉が鳥取城を兵糧攻めで落としたときに本陣をおいたといわれているところです。
https://www.asahi.com/and/travel/article/15805803

もう随分と前になりますが、鳥取では砂丘・ほたる歌会というものを実施していました。歌会のあとに蛍の群生を見に行きましたところ、それが樗谿(おうちだに)公園。そこに鳥取東照宮(むかしは樗谿神社とよんでいました)があります。太閤ヶ平へ登る道は、ここ樗谿の鳥取東照宮からスタートします。

先日、4キロに満たないほどのコースを歩いて太閤ヶ平へ行ってきました。熊や猪に出会わぬようにと思いながら登りゆくと、ああなるほど、秀吉はここから鳥取城を眺めていたのだとおもえるほどみはらしのよいところでした。

イノシシが通報されつつ行きしとふ川沿ひの道われも歩めり/大口玲子『スルスルコルダ』2025

 

こんにちは。
荻原伸です。

4月も残すところ数日となりました。
ぼくの職場はとにかく4月があわわわわわという感じなので、GWまでを乗り切れたら本年度も半分くらい終わった!という気持ちになります。ほんと。

そんな4月のスマホを振り返って見ていると、麒麟獅子の顔のお煎餅の写真がでてきました。ぼくが住む鳥取市界隈は因幡の国。因幡地方の獅子舞の獅子はほぼすべて麒麟獅子です。
https://youtu.be/54P6i9tCAJ8?si=ovnepQW_lSmUAzim

うちの近所では、神社で舞ったあとに一軒一軒の家をまわって舞ってくれます。そうしてその獅子にあたまをぱくりと噛んでもらうと賢くなるなどといういわれがあります。一軒ずつの舞いは神社のそれにくらべればしゅっとコンパクトなショートバージョンなのですが、今年きてくれた獅子舞のひとたちにたずねたら全部で450軒くらい回るのだということでした。たいへんなことです!

さて、獅子舞が来てくれる当日。我が家にはぼくひとりだけしかいませんでした。もちろん頭をぱくりと噛んでもらったのでした。(が写真を取ってくれる人はいませんでした)

暴れ獅子の通り過ぐればお祭りも果てて帰りの支度をせむか/小林信也『翼端小翼』2025

岡部史です、こんにちは。

狭い庭ですが、家を建てたとき、憧れの夏柑の木を植えました。
ほとんど害虫がつくことなく、毎年百個以上の実がなります。

昨夏、枝の間に、見かけない緑色の物体をみつけ、
驚きました。小さな妖精のようにも見えてしばらく見とれましたデス。
美しいコバルトグリーンをしていたので、他の植物が寄生している?
とも思ったのでした・・。親指の爪を横から見たような、
その形も何とも整って見えて・・。何かの蕾のようでもあり。

調べてみると、これ、柑橘類の木につく、害虫でした!

その名もアオバハゴロモ。言い得てる! と名付けた人を
賞賛したいくらい。写真ではやや白っぽく映ってますが、
そのコバルトグリーンが、なんともいえず魅力的で。

でも害虫とあれば、放っておくわけにいかず、それなりの
処置をとらせて頂きましたが・・・。
思い出すたびに、その青、その形、どこかふんわりとした
触れたくなるような、外皮を思い出してしまいます。
虫ではなく、青い植物になるのなら、その先を
見届けたかったのだけれど・・・。 

やぐるま草の毳(けば)立つ蕾に青のいろ点(とも)れば青き花の咲くべし
                 花山多佳子『木香薔薇』

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