ブログ

カテゴリー "岡部史"

岡部史です、こんにちは。
先回、マリンライナーで高松入りしたところまで書きました。
今回はその続きです。高松を訪れるのは七、八年ぶりの二度目。

駅前が、ガラリ、と変わっていて驚きました。素晴らしい駅ビルができていて。
変わっていないのは、うどん人気ですね!

 

駅前のうどん屋さん、お昼が近づくにつれ、列が長くなっていきます。
私も実は、このあと列の後ろに並びました。どんなに長くても、
待たされる時間はそれほど長くないのです。うどん屋さんの手際よさは
圧倒的で、次々にうどんを温め、具を載せていって・・・。

お客の方も心得ていて、長居する人は少ないですね。
私はここで二度、昼食を摂りました。二度目では少し目先の異なる
うどんを注文しようとしたら「それは汁が少ないタイプ。いいですか?」と
確認され、慌てて変更することに。好みを見破られていた? それとも・・・。

 洗礼名イグナチウスの髭の濃さ讃岐うどんを食いおり今日も
               秋場葉子「塔 2003年3月号」

岡部史です、こんにちは。

昨年の十一月一日に高松市で行われた四国歌会に、
選者として参加してきました。我が家からは新横浜駅が便利なので、
電車を乗り継いで出かけることにしました。岡山まで新幹線、そして
マリンライナーに乗り換えて高松へ。瀬戸大橋からの瀬戸内海の景色を
楽しみにしていたのですが・・・。

外は激しい雨で、何も見えず(私、雨女です)。切符をそばに置いて、
ため息。ちなみに、我が家からは往復割で買えたのですが、この制度も
もうすぐ廃止されるみたいです。
快速マリンライナーは特急券は要らないのですね。それも知らず、
券売機の前で、ちょっとあたふたしたりもしましたが。

無事高松駅に着きました。マリンライナー、かっこいいです。  

都よりしおかぜ号で帰り来てああふるさとのまだらな灯り
             紺屋四郎『空行くような』

岡山から愛媛方面に行くには、しおかぜ号を使うのですね。覚えておこう。

岡部史です、こんにちは。

葛原妙子歌集『葡萄木立』のあとがきに

 旧約聖書の民数紀略の或る章に、竿をとほして人、二人で
 荷ふ程のひと房の葡萄の記述があることを聞いた。

とある。それで調べてみると、民数紀略の第13章23節に

 彼らつひにエシコルの谷にいたり其処より一球(ひとふさ)の
 葡萄のなれる枝を砍(き)りとりてこれを杠(さお)に貫き二人して
 これを擔へり   日本聖書協会『旧新約聖書』
 
とある。そのことがずっと心に残っていたので、イスラエルを訪ねた時
それはもう三十以上前になるのだけれど、こんな飾りタイルをみつけ、
購入してきた。

 

見るたびに、この迫力ある葡萄の姿に感動してしまう。
葡萄の歌も秀歌が多いですよね。 

たれか投げし命綱あり きらきらと葡萄実れるそらに光りぬ
                葛原妙子『葡萄木立』
ひとふさの葡萄を食みて子のまなこ午睡ののちのひかりともり来
                花山多佳子『楕円の実』

岡部史です、こんにちは。

高校時代、東急目蒲線(現在の目黒線)沿線に住み、
池上線沿線の高校に通学していた。目蒲線の大岡山で
田園都市線(現・大井町線)に乗り換え、旗の台で
池上線に乗り換える。二度も乗り換えるけど、
それぞれ乗車時間は短く、家から高校までは40分くらいの通学時間
だった。今も、池上線、と聞くと、つい反応してしまう。

数年前、高校時代の友人が池上本門寺で句会を開くので、
と連絡をくれたので出かけたことがあった。ちょこちょこと
家の軒先近くを走る池上線が懐かしくて。

あいにくの雨模様の日。こちらの写真は、旗の台駅で、蒲田行きの
池上線車両。以前はいわゆる(って、知らない人は驚くと思うけど)アオガエル
と呼ばれた、ダサい緑色の車両だった。今は綺麗なシルバーに赤のアクセント。
池上線もそれなりにお洒落になったのです。 

さうかおまへも池上線か ちよつと聞くが来生たかおもたぶん好きだろ
             永田和宏『わすれ貝』

この歌は、ちょっとわからなかった。「池上線」という歌謡曲があって、
唄っていたのは西島三重子とかいう歌手だったと思うのだけれど。 

歌謡曲「池上線」の踏切を探しし日あり面会終へて
             栗木京子「塔 2025年8月号」

岡部です、こんにちは。

酷暑が続き、雨も全く降らない日々が二週間ほど続いた先月、
お盆も近づいたころ、ようやく雨が降り、少し涼しくなり、
朝の散歩の途中、歩道の植え込み近くにカタツムリがいるのを
みつけ、早速写真に撮りました。雨が降ると、どこからか生物が
ぞろっと出てきて、驚くことがあるけれど、あの酷暑の乾燥のなか、
どうやって生きていたんだろ、と不思議になる。

 乾きいる季(とき)を眠りて過ごすべし蝸牛窓をカーテンに遮し
               永田淳『光の鱗』

こちらは飼われている蝸牛かな。カーテンで光を遮ってくれる主がいて
救われています。

生物に詳しい甥に見てもらうと、これは左巻きのカタツムリで、
近畿以西では珍しい種類なのだそう。そうか、左巻きは
東北部に多いのか・・・。ともかく、最近は近所で全く見なかった
蝸牛にたまたま出会えた幸運に、感謝したい気持ち。

岡部史です、こんにちは。

古名を末摘花ともいうキク科の植物、紅花。
中国から輸入されたのは六世紀ころ、だそうです。
染料として、さらに口紅の材料としても用いられたでしょう。

 清少納言紫式部の化粧術いかなりし晴れて桜見る日は
              馬場あき子『渾沌の鬱』

写真は、その紅花のドライフラワーです。
山形市の博物館で撮影しました。紅花は山形県の県花。
江戸時代中期頃から最上川流域の各地で栽培され始め、
酒田港から京都へと運ばれていたそうです。

私は二十代の頃、水上勉の『紅花物語』を読むまで、
その辺りの経緯を知らずにいました、子供の頃は山形県に
住んでいたのに! 県の地図を見ると、山形県は最上川を
取り囲むように存在し、この川が県を統ベている、と
感じられるのですが。唯一南西部の幾つかの町村のみ、この川の流域に
属していないのですね。私はその南西部で育ったのでした。
今更ながら、疎外感に襲われたりして・・・。

六月上旬、大阪の万博会場へ出かけてきました。
万博を記念して行われた子供作文コンクールの、審査員の
仕事を引き受けていて、EXPOホールで行なわれた表彰式に
参加するためです。朝、九時過ぎに夢洲駅に着いたのですが。

大変な混雑ぶりでした。関係者専用の入り口で、荷物検査を受け、
東ゲート側からはいります。真ん前に巨大な大屋根リングが
聳え立っていました。中に入ると、一瞬、森の中に迷い込んだよう。

当日は朝から青空が広がり、かなり強い日差しが照り付けて
いましたが、リングの下はひんやりとして、風も通っていました。
エスカレータを使って、大屋根の上に登ってみました。

真ん前にある、アメリカ館、フランス館にはすでに長蛇の列が
できていました。EXPOホールでの式典終了後、少し時間があったので
パヴィリオンに入ってみようかとも思ったのですが、どこも混雑していて、
結局そのまま、ホテルに帰ってしまいました。

 雨の日は背泳ぎで過去へとゆける大屋根リングをずぶ濡れにして
  大森静佳(朝日新聞7月10日朝刊寄稿「夢洲で触れる 対話がひらく」)

大森さんが訪れた日は雨だったんですね。

以前に、札幌の街を歩いていて「おだし」の自販機に
出会ったことについてこのブログに書いたことがありました。
今年の年頭に、鎌倉や藤沢を歩いたのですが、頻繁に見かけたのが
クッキーの自販機! 我が家は東京の南西の外れにあり、神奈川県と
隣接しているのですが、この種の自販機を見たことはなかったので、
ちょっとびっくりして写真に撮っておきました。

それで思い出したのが、滞米中に通っていた大学の構内にもクッキーの
自販機が置いてあったこと。25セント硬貨を入れると、四枚ほど入った
小さな包みが出てくる、というもの。同じクラスにタミーという名の
イスラエル出身の女性がいて、ある時「お腹空いたよね」と言い出すので
買って一緒に食べたことも思い出されます。
 

ハーモンタッシェン焼きながら思う 便槽に隠れ生き延びた少年のこと
                  ジャッシーいく子『向かい干支』

ハーモンタッシェンは東欧系のユダヤ民族の間に伝わる、クッキー生地で作る
三角形のお菓子で、中央にデーツのジャムなどを練り込むことが多いようです。
タミーの祖母もポーランド出身のユダヤ人で、かのナチスの迫害をようよう
生き延びた、と聞きました。まだ世界のあちこちで戦火が続いている。
クッキーの自販機がさりげなく街角に立っている、そんな日常が世界中に
続くことを切に願うのですが・・・・。

私が初めて訪れた本格的な水族館は、かつての清水市(現・静岡市清水区)の
東海大学海洋学部付属の水族館(現在は閉館されている)。公務員をしていた
二十代、仕事の帰りに立ち寄り、入り口のすぐ正面に据えられた円柱形の大型の
水槽を前に、動けなくなった。短歌を始めて間もなくの頃で、この美しく、かつ
凄惨な施設に、すっかり魅入られ、「ガラスの檻」と題して連作を作ったりした。

あれ以来、旅先で水族館があると必ず立ち寄るようになった。

写真は、昨年訪れた、美ら海水族館で。
こんなに一度に沢山の生物を見られる施設はなかなかない。その美しさ、
豪華さに圧倒される思いがする。
やはり、生き物がこんなに綺麗な狭い場所に押し込められているのは、
不自然で、残酷なことだとは思う。思いつつ眼が離せないのである。

 

本当は魚類は飛んでいるのかも鳥類は泳いでいるのかも
            池田行謙「七割配架」(「柊と南天」8号より)

岡部史です、こんにちは。
一か月ほど前、我が家の玄関先に現れた一匹の昆虫。
ヨコヅナサシガメと呼ばれる、カメムシの仲間らしい。
カメムシとしては大きく、体長は数センチ。
目を奪われたのは、おなかを縁取る黒白の美しい模様。

昆虫には、シャチホコガみたいな、ごみの塊にしか
見えないような醜い(保護色なんだろうけど)種類も多いが、
こんなに綺麗なものもいて、つい見とれました。
他の昆虫に口を突き刺して体液を吸う、肉食系の虫らしいが。
それでサシガメと名付けられたらしいが、ヨコヅナは横綱?

虫の名前もいろいろで、 

年一度わき出だすごと飛び来たり浜を覆えるクロバネキノコバエ
               永久保英敏『いろくず』

にはちょっと驚いた。シイタケなどに食害を及ぼすため名称に「キノコ」が
入っているらしい。分かり易いけど、ちょっと長いかな。
ちなみにこのハエは幼虫が隊列を組んで行進する習性があるので、
「armyworm」とも呼ばれているそうである。

ページトップへ