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  さはあれどけふ六月十五日議事堂前に欷きし日おもふ
島田修二『春秋帖』(1987年)より。
「欷きし」は「欷泣(ききゅう)=すすり泣き。むせび泣き。」という言葉があるので、「なきし」と読むのだろう。1960年に樺美智子さんが亡くなって、今日でちょうど五十年。
『春秋帖』には1984年の高安国世の死を詠んだ歌もある。
   七月三十日、高安国世氏死去。
  病あつしと伝へ聞くころ署名してあたらしき歌集送りたまひき
  若き日の「Vorfruhling」筆写せし手ごたへなどのよみがへり来ぬ
一首目の「あたらしき歌集」は、高安の最後の歌集『光の春』のこと。
1984年6月30日刊。死のひと月前である。

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