柿(藤田)
実家から柿を送ってきた。庭に一本、結構たくさん実をつける。
毎年家族で採りにいくのが恒例となっていたのだけど、今年はぐずぐずしているうちに父がひとりで100個近くを採ったらしい。
そのうちの72個がダンボールに入っていた。隙間に韓国海苔やクッキーやお煎餅が詰められていた。ちょうど読んでいた歌集の中に同じような状況の歌があった。
・届き来しいかなごの釘煮の段ボール隙間はクッキーなどに埋められ
(尾形貢『水の呼吸』)
キッチンの隅に新聞を敷いて柿を並べた。熟した順番に食べていく。リビングとキッチンが繋がっているので、なにをしていても視界の端にぴかぴかしたオレンジ色が目に入る。そこだけずっと夕日にあたっているようで、なんとなく温かい気持ちになる。柿を食べ終えると、本格的な冬。

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