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昨年6月、東京西部にある多摩森林科学園を訪ねた折り。
その日はどんよりと曇っていて、開園と同時に入ったのは
私と友人の二人のみ。受付の人がにこやかに、
「今なら、モリアオガエルの卵、見られますよ」
と、教えてくれました。言われた通り、建物の裏手にある、
小さな池の脇の茂みに目を凝らすと・・。

先に見つけたのは、森林歩きが趣味の私の友人。
「ほら、あそこ!」と指さすのだけれど、私はなかなか
それらしきものを捉えられず。というのも、思っていたより
ずっと高い枝の上に、あったから。池の水面から、3mちかく。
孵化した後は、雨の力で、水面にたどり着く、らしい。
う~ん、確かに、枝はわずかながら池側に張り出している。

不思議な命の営みに、なにかとても厳粛な気持ちになりました。

 ゆるゆると鳰照る月見坂のぼりモリアオガエルの卵に出会う
           白石瑞紀『みづのゆくへと緩慢な火』

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