歌碑の「桃」と「たとへば君」
先日、母の命日に法然院へ行きました。
お墓参りとともに、河野裕子・永田和宏の歌碑のところへ。
歌碑は山門へ向かう参道の左手にあります。
久しぶりに見たのですが、彫られた文字がずいぶん読みやすくなっていて驚きました。
左が設置当時の2022年9月の写真、右が2025年8月です。

時間が経つと文字は見やすくなりますよ、と石屋さんから聞いていたのですが、本当に。
うれしくなり、LINEで父と兄に、
「歌碑の字が読めるようになってる!」
と写真とともに報告したところ、
「そうそう。
さっき桃の字の中のゴミ掃除しておいた」
と兄からメッセージが。
「桃の字」とは、このことですね。

われを呼ぶうら若きこゑよ喉ぼどけ桃の核ほどひかりてゐたる 裕子
私より先に法然院へ行って、「桃」の中に溜まっていたゴミを掻き出してくれたようです。
たしかにきれいになってた。
父もその前に行っていたので、みんなそれぞれでのお参りになりました。
父のほうの歌は、
きみに逢う以前のぼくにあいたくて海へのバスに揺られていたり 和宏
です。
二首を並べて見ると、
「われを」⇔「きみに」
「呼ぶ」⇔「逢う」
「ひかりてゐたる」⇔「揺られていたり」
と構造もどこか響き合っているのでした。
さて、今日から、朗読劇「たとへば君 四十年の恋歌」が新国立劇場 小劇場で四日間にわたって上演されます。
浅野ゆう子さんが河野裕子役、中村梅雀さんが永田和宏役を演じてくださいます。


https://artistjapan.co.jp/performance/ajrt_tatoebakimi2025/
河野裕子を演じるにあたり、浅野ゆう子さんは、法然院の母のお墓までお参りにきてくださったそうです。
ありがとうございます。
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