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「未来」の5月号が届いた。700号記念ということで、巻末に86名が参加した「未来アンソロジー(1)」が載っている。これは今月から三号にわたって続くようだ。もうすぐ刊行される「塔」の5月号が664号なので、「未来」の方が少し先輩になる。「塔」の創刊が昭和29(1954)年4月なのに対して、「未来」は昭和26(1951)年6月だ。
高安国世と近藤芳美はともに「アララギ」の土屋文明選歌欄出身なので、「塔」と「未来」はルーツを考えれば兄弟結社のような関係である。そういうこともあって、私もいつも「未来」には注目している。毎月いろいろな結社誌が届くが、その中でも「未来」は一番よく読んでいるかもしれない。
700号に岡井隆さんが「六十年前に、近藤芳美、杉浦明平、高安国世を指導者として旗あげした」と書いているように、「未来」の創刊には実は高安国世も参加している。これは「塔」の中ではあまり知られていない事実かもしれない(別に隠しているわけではないが)。昭和26、27年頃の「未来」を見ると高安さんの作品が載っている。
高安さんと近藤さんの関係、あるいは高安さんの近藤さんに対するライバル心といったものを掘り下げていくと、それはそれで面白い。そこには東京に対する対抗意識といったものも当然のように絡んでくる。こういうルーツというのは大切というか、尾を引いているもので、昨年の「塔」の全国大会のチラシには「東京一極集中のいまこそ、豊かな地方性を問いなおす」と書いてある。60年後のそんなところにまで微妙につながっている話なのだと思う。

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