「短歌現代」1995年6月号(松村)
たまたま古い雑誌を調べていたら、「歌人日乗」という欄を河野さんが書いているのを見つけた。1995年の3月〜4月の日記のようなもの。一部を抜粋する。
三月十七日 朝四時半起き。地下鉄北山駅まで車で永田を送って行く。彼は今日からドイツ。海外出張が私は嫌いだ。
三月二十日 紅、朝日新聞のインタビューを受ける。夜、NHK出版の選歌。地下鉄サリン事件発生。
三月二十七日 永田の洗たくものを片づけてから、水泳へ。今日は四十分泳ぐ。背泳ぎがやっぱり苦手だ。
四月七日 行きつけのユアーズで、大きなハマチを買った。三枚におろして刺身を作る。頭や骨はパンの耳と炊いて、ノラ猫用のエサを作る。淳来る。淳にハマチと、先日とったアミガサタケを分ける。
四月十一日 紅、京大入学式。石部の父と母来る。式の後、両親を桜見物に。疎水の桜の後、上賀茂神社に案内する。二人ともとてもよろこんでくれる。
四月十二日 短歌新聞社より第六歌集『歳月』の初稿届く。NHK出版からも初校。毎日歌壇選歌送稿。「塔」の選歌やっと終る。今回は七日がかりだった。
四月十四日 夜おそく河野美砂子さんより電話。「先生どうしょう。角川賞」とボソボソ言う。食事中の永田、横から受話器を取りあげ「よかった。うん」。
四月十五日 真中さんよりFAX。赤ちゃん誕生。やれやれ。心配していたので、気分がドッとくる。お祝いにワインをあけ、酔っぱらって朝まで。
四月二十六日 徹夜あけの永田と朝の散歩に出かける。うわずみ桜がどこにも咲き、ウグイスが鳴き春の山は美しい。「週末は石部に帰って、ウド掘りをしよう」と永田が言う。
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