真夏のごとき寂しさ(前田)
京都は盆地のせいか、ただならぬ暑さです。
日の光まぶしき坂を歩めれど真夏のごとき寂しさはなし
『星宿』のなかの佐太郎の一首です。
暑い坂を日傘をさして歩きながら、この歌が好きなので考えていました。
これは初夏に作られた歌のなので、寂しさは坂についていっているのだろうと感じましたが、やはり作者の気持ちのことかもしれない。
真夏といえば、やはり終戦を迎えた年のあの夏を思い出しているのかもしれない。
歩めれどの「れ」の音が効いているようにも感じます。
寂しさはなしといいながら寂しさの残る歌です。
今日は永田淳さんの誕生日だそうです。
元気で一年を過ごしてください。
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