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「塔」1月号に座談会「新聞歌壇をめぐって」が掲載されている。会員の方の中にも新聞歌壇から短歌を始めたという人も多いだろう。私もその一人である。1996年6月から2000年1月まで、三年半にわたって毎日歌壇に投稿をしていた。「塔」に入会したのも毎日歌壇で河野さんに選んでもらったのがきっかけである。
初めて自分の歌が新聞に載っているのを見た時の喜びは、今でも忘れられない。当時、私は函館でひとり暮らしをしていた。テレビも電話もない生活で、職場の人以外に町には誰も知り合いがいなかった。だから、新聞に載った自分の歌を見た時、大袈裟に言えば「世界とつながっている!」という気がしたのである。アパートの部屋に立ち上がって興奮していた自分を思い出す。「寂しさの分だけ夜を遠回り歩き疲れて下宿に帰る」という歌だった。
あれから14年。今も短歌を作り続けている。

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