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母が天童市の出身だったので、子供の頃、山形市にもよく連れて
行ってもらいました。先々月、思いがけない方から連絡を頂き、
半世紀ぶりに山形県米沢市を訪れることになり・・・。山形市には、
ついでにほんの一泊だけし、市内を駆け足で巡ってきました。
そこで気づいたのは、素晴らしい近代建築が多い街だったということ。

城址公園内にある、済生館本館は、1878年築の木造三階建。取り壊しに
住民からの反対が多く、こちらに移設されて、現在は郷土資料館ですが、
元が病院なので、医療に関する展示が中心です。写真からは分かりにくい
けれど、この塔の奥には中庭を取り囲むように回廊が巡らされた十四角形の
建物が付いていて、不思議な空間を演出しています。洋式だけど、中国的な
匂いもして・・・。

さらに元山形県庁も、1916年築のおごそかな建物。現在は文翔館と呼ばれ、
こちらも郷土資料館になっています。

内部も素敵です。

こんな立派な建物が多くあるのに、子供の頃は一度も連れてきてもらって
なかったのでした。覚えているのは大沼デパート(閉店してしまった)、
そして本を買ってもらうのが楽しみだった八文字屋(こちらはあった)。

山形の歌人といえば、茂吉が余りにも有名だけれど、私は中学校の校歌の
作詞者だった、結城哀草果を思い出します。

 うれひつつ弱き蚕を拾ふ目にあなさびしもよ秋の夜の雨
                  結城哀草果『山麓』

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