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 「こどものとも 年少版」にはちいさな冊子「絵本のたのしみ」が付録としてついてくる。絵本の作者の言葉やおすすめ絵本、お便り、新刊案内などがコンパクトに収められている。そこに松村由利子さんが「子育てをうたう」というエッセイを書いておられて、子育ての短歌を紹介しながらの応援メッセージのようなお話が温かい。
 8月号から。
 ・三匹の仔豚のように家出る日来ること知りて吾子は驚く  古谷 円
 「『三匹の仔豚』はよく知られたお話で、昔話の典型である繰り返しの面白さが魅力です。でも、この子は物語が動き出す前の、「家出る」場面に驚いてしまったようです。「なんで、3びきはおうちを出るの?」という問いに、母である作者の胸はきゅんとなったようです」
 ここを読んだとき、まだ私が子供を産む前、ご近所の幼稚園児を預かった日のことを思い出した。棚に飾ってあった、私の古い家族写真をみて「この子たちだれ?」ときくので、「私と妹だよ」というと、「妹はいっしょに暮らしていないの?」といわれてこちらがびっくりしてしまった。その子には小さい弟がいた。
 幼稚園児にとっては姉妹が別々に暮らしているのが不思議だったのだろう。家族もそのほかのものも少しずつ形を変えてゆく。それをひとつひとつ知ってゆくのが歳を重ねるということなのかもしれない。
 

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  • Emi より:

    うちにも息子ふたり。
    今よりずっと小さかったころ、下の子が突然言いました。
    「家もお墓もお兄ちゃんのものなんでしょう?ぼくはいつかこの家を出て行かなアカンの?」と。「次男はどこに行けばいいの?」とか聞く。
    うーむ(>_<)返事に困る。
    ところで。
    絵本って、用済みになったからといって勝手に捨ててはいけませぬ。
    大人になってからでも妙に懐かしくなって読み返したくなるときがある。わたしも、先日、実家に帰ったとき1冊の絵本を持ち帰りました♪
    つばめのおはなし「しあわせの王子」。
    薄っぺらいキンダーブックでさえ、ふと懐かしくなるときがあります。

  • 藤田千鶴 より:

    次男くんの言葉、なんだか返す言葉がないですね。子供って結構いろいろ考えているものですね。
    「しあわせの王子」。あのお話は子供のころ、なんて悲しい話だろう、なんでこれが「しあわせ」なんだと怒りながら読んでいた覚えがあります。

  • まえだ より:

    キンダーブック懐かしいなー

  • さとう より:

     絵本の話が出たところでおたずね。
    むかし息子に本を読んでいたころ「ばらいろのきつね」という本の記憶があります。てっきり黒井健さんのだと思って問い合わせたら違っていました。どなたかご存じありませんか。
    いまは老後のために(すでに老後ですが)絵本を買っています。

  • Emi より:

    さとうさん♪
    老後のために絵本を買っているとのことですが、将来のための素敵な投資ですね。
    わたしも、未来の孫?のために選りすぐりの絵本を集めたいです(^^ゞ
    いつの日か、お膝の上はもちろん、うつぶせに寝ころんで背中に孫を乗せ絵本を読んであげる「かわいいいおばあちゃん」になりたいです♪
    「大人も子供も集える絵本と読み聞かせのお店」にもあこがれます。

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