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今年に入って学生や若手歌人の同人誌が次々と刊行されています。「中東短歌1」「立命短歌 創刊号」「岡大短歌 創刊号」「早稲田短歌42号」など。
自分たちの雑誌を自分たちの手で作る喜びや熱意が、ひしひしと伝わってきます。
・いちじくの冷たさへ指めりこんで、ごめん、はときに拒絶のことば
           千種創一「Small Talk」(中東短歌)
・弟の額に三点ほくろあり正しい順に押して確かむ
           中山靖子「輪郭」(立命短歌)
・引用のやうなる日々にわれは居て西日の内の山茶花を見る
           濱松哲朗「偽りの永遠」(立命短歌)
・飲み会でリア充であるケイ君の足が一瞬私に触れる
           駒井早貴「友人S、そしてケイ君」(岡大短歌)
・言いかけて止めないでほしい噛みかけのキスミントピーチもう萎みそ
 う         高谷由貴「永遠、ではない」(岡大短歌)
・夕暮れに生かされている灰色のわたしを連れて歩く海沿い
           上本彩加「街にいる」(岡大短歌)
・約束はできないけれどまた行こう 都下に散らばるプラネタリウム
           吉田恭大「わたしと鈴木たちのほとり」(早稲田短歌)

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