「夕まづめ」と「すいば」(永田淳)
先日の再校作業の折に、「夕まづめ」ってなんだ?という声があがった。14人ぐらいいたが皆知らない様子。
向かいの席にいた高橋武司さんと「夕方近くのことですよねぇ」とうなずき合う。
辞書にはない言葉だが、釣り人には普通に通じる言葉で(高橋さんも釣りをされている)、「朝まづめ」と「夕まづめ」がある。おそらく「間詰め」なのだろう。明け方近くの朝になる直前、または夕方になる直前のことを指す。この時間帯は魚の活性も高く、よく釣れるのだ。
先日、12〜3人の歌人と話していて「すいば」という言葉を使ったら、誰も知らなかった。慌てて辞書を調べたらこちらも記載がなかった。こちらは多分「好い場」なのだと思うのだけれど、秘密の場所のことである。
子供の時はみんなそれぞれに「アケビのすいば」や「魚のすいば」「ゲンジ(鍬形虫)のすいば」を持っていて、すいばに行けばそれらが獲れた。
どちらもいい言葉だと思うんだけどなぁ。みなさん、辞書にはないけれど、こんな素敵な言葉がありますよ、というのがあったら教えてください。
コメントを残す