名前(大森)
今年とっている美術史の授業に、17世紀オランダの画家たちの工房について勉強するというものがある。カーテンを閉めて暗くした教室でいろいろな絵を次々に見ていくのだが、それが本当に面白くて、ぐうたらな私もこの授業だけは欠かさず出席している。
いつもはヤン・ステーンというマイナーな画家の絵を中心に見るのだが、先日少しだけレンブラントの話が出た。
レンブラントの奥さんはサスキアという名前。とてもきれいな名前だと思う。花の女神フローラに見立てたものなど、レンブラントはサスキアの絵をたくさん残している。教授がおっしゃるには、ヨーロッパの美術史家の間でもサスキアという名前はやはり特別に愛されていて、多くの美術研究家が自分の娘をサスキアと名づけているらしい(サスキアは若くして病死したからあまり縁起はよくないのに…と教授)。
日本では、こういうふうに歴史上の有名人や小説の登場人物の名前をそのまま娘につけることは珍しいように思うけれど、どうでしょうか。
コメントを残す