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みなさんおはようございます。鈴木晴香です。

大阪の詩歌専門書店「葉ね文庫」で、1年を通して行われている「葉ねのかべ」。
短歌や俳句や川柳と、アートがコラボレーションする企画です。

数ヶ月の単位で内容が入れ替わるのですが、現在は、中山奈々(俳句)×鈴木マヤ子(絵画)の展示中ということで、行ってきました。

一文字が抜けぬ眼の夜長かな/中山奈々

秋の夜長のこと。
眼の中に棘が入って取れないように、
ある「一文字」が残像となって目に映り続けている。
それは、嬉しいとか悲しいとか、簡単な感情に押し込められないものだから、
長い夜のあいだじゅうずっと囚われ続けてしまう。
「抜けぬ」という動詞にはっとする一句です。

この句と、鈴木マヤ子さんの眼のような絵の存在感が重なり合って、すっかり圧倒されました。
中山奈々さんの文字も生き物のようで、文字そのものが語るとは、こういうことかと感じます。

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