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5月の終わりから、心臓ペースメーカーの交換のために東京で2週間ほど入院していました。

今回は本体の交換だけでなく、リードも傷んでいるとのことで、静脈の中を通って心臓内部の壁にくっついているリード線も抜去して交換することになりました。

 

考えてみると、2週間も娘と離れて生活するのははじめてのことです。

入院の日が近づくにつれ、8歳の娘が甘えたり怒ったり、いつ帰ってくるのと繰り返し聞いたり、やはり少し不安定になりました。

カレンダーにも、入院日までは〇印、その後は-印をいつの間にかかきこんでいます。手術の日は×印。

退院この辺りかな、という日には、何やらうれしそうな動物たちが。

そして、入院するまでに、

① 抱っこして一緒に寝られるぬいぐるみ

② 学校にも持っていけるおまもり

のふたつを作ってほしいと頼まれました。

そうだよな、やっぱり不安だよなと、Amazonでぬいぐるみキットを購入し、入院前のバタバタの中で、夜なべして完成したうさぎ。

私がいないあいだ頼むね、とリボンを結びました。

おまもりのほうは、フェルトで作った猫型のものを、出発当日の朝に何とか間に合わせました。

リュックにおまもりを入れて登校する子と別れるとき、子どもってこんな不安そうな表情をするものかと、なかなか辛かったです。

 

はじめてペースメーカーを入れたのは29歳の時で、それから17年以上が経っているので、リードは心臓や血管とかなり癒着していて剥がすのが大変だったそうです。

7時間ほどかけて、無事に抜去、交換してくださいました。

ありがとうございました。

 

手術の翌々日、熱も下がって12階の循環器内科の窓から外を眺めると、不忍池の水面が輝き、柳の枝が水辺に垂れ、遠くには葦が繁り、涙が出てきました。

入院をすると、非日常の中でやはりいろいろ考えてしまいます。

日常の中でできる歌もあれば、非日常にあって湧いてくる歌もあります。

 

退院の日、タチアオイが咲いていました。

夏ですね。

日常にもどると、生あることが当たり前の、また慌しい日々。

メダカに餌をやり、「脱いだ靴下は洗濯機に入れて!」と叫び、ビーツの葉っぱの調理法に頭を悩ませるこの頃です。

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