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家族の歌
少し前に松村さんが『ぱっちり、朝ごはん』の河野裕子さんの卵かけごはんの話を書かれていましたが、そういえば、河野さんの書く食べ物のエッセイはすばらしかったな、と思い、再読。

「小学校五、六年生の夏休み、朝のラジオ体操を終わって家で食べた糠漬けの茄子の味。あれがやはりいちばんおいしかった。文字通り茄子紺色に漬かったしなしなした食感の、ちょっとすっぱみのある茄子の糠漬け。それに擂った生姜を添え、醤油を垂らして食べる。麦ご飯の香ばしい匂いと相俟って抜群の相性があった」(『家族の歌』文春文庫より)

く~。今すぐにラジオ体操に行って、ちょっと生姜をおろして、茄子の糠漬けで、麦飯をかきこみたい!

『ぱっちり、朝ごはん』も含む河出書房新社の「おいしい文藝」シリーズは最高な企画だと思います。昨冬、私は『ぐつぐつ、お鍋』という一冊を毎日めくって元気を出していました。

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