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縦型の写真を貼るのは、以前はうまくいかなかったのだが、できるようなので貼ってみる。

わが家の鉢植えのタンポポ。
在来種系の群落が近所にあったので、そこから種をもらってきて育てている。
 
毎日見ていて気づくことがある。
そういうことは、当然知ってる人は知ってることなのだが

花を開く高さよりも、種=絮(わた)の毬は、ずっと高いところに掲げている。
考えてみれば、風の力で種を飛ばそうとすれば高いところが有利なのは当たり前のことだ。
 
花が咲いて、そのあとしばらく花茎は横に倒れて種の成熟を待つ。
種が成熟するころに、立ち上がってぐんぐん伸びる。

そうして絮を開くことになる。
 
ついでなので、クローズアップしてみる。

ひとつひとつの種の形は《棍棒》のようで、その表面は細かい皺というか襞が刻まれている。
おそらくこれ、地面に落ちたときに、少しでもそこに定着できるように、ひっかかりやすくなっているのだろう。
 
こういうものを、ここまでしげしげと見たことはなかった。

スマホのカメラで接写すると、肉眼で見過ごしていたことも、いろいろ見えてくる。
 
歌の題材になる?
 
細かすぎるといえば細かすぎるが、面白いと思ったら歌にしたらよいのだろう。
読者が面白がってくれなくてもいいのです。
 

以前にも書いたことだが、
在来種系のタンポポは自家受粉しない。
つまり、虫が花粉を運ばないと結実しない。

結実しなくても絮はできるが、弱弱しく、上の写真で見たようなしっかりした種はできない。
 
虫が来てくれると「ごくろうさん」と声をかけたくなる。
写真のこの方、おそらくヒラタアブのなかま。

虫が来なくても、人の手で花と花を引き寄せて受粉させたりすれば、そこそこの結実率になる。

今年もテレワーク/ステイホームの日々に、そんなことをやっている。

試歩のびて今日は来し草地タンポポの全円の穂絮かすか揺れ合う/田中栄『海峡の光』

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