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今日は烏丸丸太町のハートピア京都で、4月号の再校作業&5月号の割付作業でした。4月号は本体272ページと分厚く、再校作業も13時から17時まで10数名でみっちりと。終わって建物の外に出るとまだ明るい。日が長くなったのは嬉しいですが、とにかく目が疲れていつも帰り道はぐったりです。今日は旧仮名や文法の間違いのほか、「湯たんぽ」が「湯たんぼ」になっている誤植などを見つけました。

再校風景の写真を撮ってこようと思っていたのに、すっかり忘れていたので……こちらは以前、堺の与謝野晶子記念館に行ったとき南海電鉄堺駅の西口広場で撮った与謝野晶子像の写真です。もともとは右手に筆、左手に短冊を持っていたそうですが、いつのまにか失われてしまったようです。

年明けから講談社の『與謝野晶子全集』(全20巻で、歌集はそのうち1~8巻)を少しずつ読んできて、今夜ようやく最後の歌集『白桜集』を読み終えました。63歳で亡くなった晶子。歌集は生前未刊のものを含めると30数冊あって、しかも『白桜集』は2423首も収録されているので、なかなか時間がかかりました。せっかくなので『白桜集』から、あまり有名ではないけれど印象に残った歌を。

君むかし麒麟のやうに踏み越えし湖畔の谷の一枚の橋

東京の吹雪の報の至れども君が住む世のことにもあらず

うす日射しあたたかげなる氷柱かな白きけものの乳房のやうに

木の間をば登山電車の走せ去るも死の速力にくらべられつつ

一度は汽笛のやうに悲しみを吹かしめよとも願ふ初夏

夫・鉄幹への挽歌や自身の老いや死の予感を詠んだ歌が多くしみじみしますが、ときどき次のような面白い歌も出てくる。

日光の華厳の瀧を白菜の一葉と見るを人なとがめそ

群(むれ)をなしこれは林間学校の生徒のごとき竹煮草かな

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