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100円ショップのダイソーで購入したコーヒーの木を育てはじめてから5年8ヶ月がたちました。

職場の窓辺に置いて、太陽の光をあてて、春から夏には水をたっぷりそそいで、年に一度は鉢を変えてきました。

5年目の、今年の初夏に、初めて白い小さな花が咲きました。ぼくにとってもこのコーヒーの木にとっても、はじめての開花。生でコーヒーの花を見たことがあるというひとは、ぼくの席の近くにはいなくて、その同僚たちも興味津々で小さな花を見に来て、写真をとっていました。世界のコーヒー産地のコーヒーの花の写真をwebで見てみると、数珠つなぎでひと枝にわさわさ咲いています。でも、窓辺のぼくのコーヒーの木は、ぽつんぽつんと、お!咲いてる!という感じで、数えるほどの開花でした。そんなわずかな花を小筆でこちょこちょ受粉させました。

ほどなく小さなカリカリの梅干しくらいのみどり色の実がなりました。それからしばらく長い間みどりのままでしたが、先月くらいから熟して赤くなってきました。

熟して真っ赤になったコーヒーの実をながめていると、ぜんぜん違う文脈なのに、少し前に読んだ山本文緒さんの言葉を思い出してしまいました。

ふたりで暮らしていた無人島だが、あと数週間で夫は本島へ帰り、私は無人島に残る時がもうすぐ来るらしい。(山本文緒『無人島のふたり』新潮社2022 P.146)

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