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新型コロナウイルスの感染拡大が顕著になり始めた
今春、東京都知事が「東京をロックダウンする可能性」
について言及した時はやはり、驚きました。まずは、
その言葉の激しさに。ロックダウン(lock down)は、
もとは、囚人を厳しい監視下に置く、というような
場合に使われる言葉でしたし。
他にもオーバーシュート、クラスターなど、英語ばかり。
よく意味が掴めないことや、その語感の
鋭さから、妙に禍々しく感じられたことでした。
その後批判されて、それぞれ「都市封鎖」「爆発的拡大」
「集団感染」などと言い換えられたりしましたが。

今では外来語化し始めて居るような状況ですね。
ズーム、テレワーク、リモート、オンラインなども
利用者が急増するにつれ、言葉も日常語化してしまいました。

もっとも浸透したのはクラスターでしょうか。
集団感染、と言えばそれで済むのに、他の病気との
差別化、という一面もあるのかな。
クラスター(cluster)はもともとは、葡萄とか藤の花、
みたいな、房状の塊を指す言葉でした。今回のコロナ騒動より
ずっと前に作られていた、こんな作品がありました。

  クラスターつまり葡萄の千房の爆弾保有すこの日本も
               中川佐和子『朱砂色の歳月』

今の日本の状況を予言したような一首ですね。

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