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IMG_20160901_064223_213京都は急に秋めいてきました。
早いもので、今日から9月ですね!

涼しい朝の空気に触れて、ふと思いだした
「わが身ひとつの秋にはあれど」の句。
本当は、夜の場面ですが、
『百人一首』に収録されている大江千里の歌
  月みればちゞにものこそかなしけれ わが身ひとつの秋にはあらねど
です。

この歌はもともとは『古今和歌集』に収められています。
学部生の時代に、古今集を輪読するゼミに参加して
この歌を読む機会がありました。
恐いもの知らずで
「わが身ひとつの」が理屈っぽいなどと雑談をしていると、
指導教官の島崎健先生が
「君らはまだ若いからや、僕くらいの年になったらよくわかります」
と仰られたのですが、いまは確かに実感としてわかる気がします。

なお、古今集の詞書には、
「これさだのみこの家の歌合によめる」とあって
作者自身もその場で共有するということを意識した句で
あったのかもしれません。

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