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昨日は消しゴムの話だったので
今日は鉛筆の話を。

河野裕子4Bのちびた鉛筆で会ふなり我に書き込みをせり
             大口玲子『東北』(2002)

河野先生は直感的に人の本質を掴むようなところがありました。
大口さんも初対面でズバリ何か言い当てられたのでしょうか。
それを「我に」書き込みをする、
と表現したところが短歌ならではです。

「4Bのちびた鉛筆」という具体が生きています。
ちびた鉛筆を持って少し前屈みのような姿勢で
「我に」書き込みをした河野裕子。

場面が生き生きと再現されます。

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