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ここ何年か、在来種の(形質をもつ)タンポポを育てている。

在来種と見えるものも、外来種と見えるものも、おおかたは交雑しているらしく、もはや純粋というものはないらしいけれど、近所に群落をみつけて、そこから種を少しもらってきて鉢で育てている。
なんということないタンポポだが、近くにあって毎日見ていると、いろいろ発見がある。たとえば花は夕方には閉じて午前中、日が出てから開く。開花して最盛期の蕊はくるりくるりと先がカールしている。
セイヨウタンポポは自家受粉するが、在来種のカンサイタンポポやカントウタンポポは他の花の花粉でないと種ができない。花粉は虫に運んでもらうのが前提だが、そんなに都合よく虫が来てくれるわけでもないので、育てて種をとるような場合には人間が手助けしてやったほうがいい。
隣どうしにある株の花と花とをすりあわせて花粉を交換させたりする。

うまく結実したものは、このくらい。
左のほうにまとめたものは結実しなかったもの。何もしないと、こういうのが半分以上の割合になってしまうこともある。

種とってどうする?
とも思うが、とりあえずあちこちに。

たんぽぽの穂絮が保つ透明のあやうきさまに一日あり経(へ)つ/高安国世『湖に架かる橋』

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