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今日はお昼から京都平日歌会だったのですが、朝早く家を出て、午前中これに行ってきました。

いわさきちひろ、絵描きです。

この展覧会は、東京→京都→福岡、と順に開催されることになっています。
東京は既に終わったのですが、そのときに行った母と妹に「とてもよかったわよ!」と勧められました。
もともと、いわさきちひろの大ファンだったので、当然のように行ってきたわけです。

私は、物心つく前からいわさきちひろのファンでした。
「物心つく前から」ファンって、おかしいじゃないか?と言われそうですが、本当です。

今年の「塔」の7月号で、西之原一貴さんが「育メン通信」に書いてくださっていますが、私は1歳のころ、母が「松谷みよ子 あかちゃんの本」全9冊を読み終えるまでは寝なかったそうです。
もちろん、私自身にその記憶はないのですが、母に何回も聞かされました。
その中にいわさきちひろが絵を描いたものが数冊あるのですが、「育メン通信」で話題になった「もしもしおでんわ」もそのうちの1冊です。
この本は大変お気に入りで、後に妹たちも散々読みました。
実家には、ぼろぼろになった「もしもしおでんわ」がまだ残っているはずです。

これに限らず、我が家にはいわさきちひろの絵による絵本が数多くあり、母がそれらを寝る前に読み聞かせしてくれることもしばしばだったので、自然といわさきちひろの絵が好きになっていたのです。

今回の展覧会ですが、ちひろの人生・歴史を順に追いながら、作風の変化や、そこにこめられたちひろの思いなどが素直に伝わってくるような構成でした。
平日の午前中だったので、そこまで混んでいることもなく、じっくりマイペースで見ることができました。
気になる絵には、おもいっきり接近して見ることも可能でした。
そうやって見ると、何となく見ていたときには気づかなかった、細かな色の変化や使い分け、グラデーション、また輪郭の出し方などが分かって、感心しました。
原画を間近で見るのは、新たな発見がいくつもあるので、とても好きです。

展覧会の最後には、この春お亡くなりになった高畑勲さんの原案による、ちひろの絵の拡大版が展示されていました。
絵の中の人物が、ほぼ等身大になるくらいの大きさに拡大されたものです。
その前に立つと、絵本などで眺めていたときとはまた違い、その絵の世界にいつの間にか自分も入り込んでいるような、不思議な感覚に襲われました。
こういう経験は、初めてでした。

いわさきちひろ、絵描きです。2

最後は、当然(?)こういったもので散財。

美術館「えき」KYOTOにて、12月25日(火)まで。

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