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20151123ブログ

今日はもう一つ、校正のポイントの好例を挙げておきます。

①見た目が似ている漢字に注意

②イメージの似ている言葉に注意

 
①について、今日はこんな直しをしました。

基盤 → 碁盤

見た目は似ているけれど、意味は大違いです。
印刷会社では、私たちの手書きの詠草を読んで入力する作業が行われています。ですから、どうしても誤入力は起こります。特に、見た目が似ている漢字が入ってしまうことはよくあります。歌を一読して、多少でも意味に引っかかるところがあれば、似て非なる漢字が入っている可能性がありますので、原稿と引き合わせてみることをおすすめします。

②について、かつてこんな例もありました。

土煙 → 土埃

原稿では「土埃」となっていたのが、ゲラでは「土煙」になっていたので、原稿通りに直しました。おそらく、土埃も土煙も連想されるイメージが似ているため、うっかり「土煙」と読んで入力してしまう、ということも起こるのでしょう。「土煙」と読んでも意味は問題なく通りますから、ゲラだけ読んでいてもなかなか気づきにくい誤りです。この種類の間違いは、初校で押さえたいところです。ゲラと原稿との引き合わせを念入りに行うことが大切かと思います。

以上は、校正者向けのポイントです。

一方で、会員の皆様にお願いしたいのは、詠草は楷書で、なるべくはっきりくっきりと読める字で書きましょう、ということです。美しい字で、ということではありません。点、画を明瞭に判別することのできる字で、ということです。誤入力を防ぐことにもなりますし、校正の際の重要な手がかりにもなります。

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