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岡部史です、こんにちは。

渋谷の道玄坂、東急文化村通りを行くと、ひっそりと
たたずむ碑があるのに気が付く方もおられるでしょう。
何やら殺伐とした都会の縁には似合わないその名も
「恋文横丁」 とは!? 

実はこのあたりは、終戦直後「道玄坂百貨街」とか呼ばれる
闇市ができていたらしいのです。近くの代々木公園内の
ワシントンハイツにはアメリカ兵が多く駐在していて、
兵士らと恋に落ちた女性たちのために、愛の言葉を伝えるための
代書屋ができ、一時は行列を作るほどの人気ぶりだったのだとか。
闇市の、ちょっとうらぶれた雰囲気が、わずかながら残っていますね。

時代は電話、そしてメールへと移り、「恋文」も死語化していますが。

 行間に独特の垢のこびりつく君の手紙に唇を寄す
              王生令子『夕暮れの瞼』

手紙の持つリアリティに、どっきりさせられた作品でした。

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