大阪歌人クラブ
昨日(10月29日)は大阪歌人クラブの秋の大会でした。
台風22号が接近する中、大阪天満橋にある「エルおおさか」へ。(カメラを持参していなかったので写真はなしです)
台風の影響もあり、諸結社のもろもろの行事が重なったようで、出席者はいつもの半分以下とのこと。人数が少ないのは寂しいながら、アットホームな雰囲気。塔からは山下洋さん、落合けい子さん、朝井さとるさん、大地たかこさん、長谷部和子さんと永田が参加。
安田純生さんの講演が抜群に面白かったので、レジュメを紹介。(ブログで紹介するならもう少しまともな字で書き込みするべきだった…)実はトラブルがあって、安田さんが講演することが決まったのは4〜5日前とのこと。安田さんは一度原稿に書いたことや、どこかで話したことは繰り返さないという主義とのこと。急遽決まった講演なのに手持ちのネタではなく、短期間でこれだけ綿密なレジュメもすごい。
会場のエルおおさかのある天満橋近辺がどのように詠われてきたか、というお話。この近辺は昔は「大江岸」と呼ばれていた、今では少し内陸になっているが昔は海辺であって、ここから魚介類が京の都に船に乗せて運ばれ、京都から船に乗って人が下って来ていた。というようなことを、多くの資料を基に説明される。「岸」は海辺の岸という意味もあるが、「山岸」などというように「崖」の意味もあったという。天満橋より南は上町台地といわれる高台なので、この「大江岸」はその二つの意味であった、など。
そして「大江岸」がどのように歌枕となっていったか。最初に大江岸が詠われるのが良暹法師の一首(レジュメ1枚目なかほど)で、大江岸は生駒山と対になって詠われるようになる、あるいは源氏物語の須磨の段を典拠として松が対になる、など詳細は書き切れませんがともかく実証的に、まるで推理小説を繙くように説明されるのがとても楽しく、1時間20分ほどがあっという間に過ぎてしまいました。
台風が近付いているので帰りの交通のことも考えて会は早めに解散。その後、塔のメンバーと喫茶店で1時間ほどお茶を飲んで帰りました。
帰宅途中、出町柳で乗り換えて発車を待っていると模試帰りの長男が乗ってきてびっくり。
そんな日曜でした、というご報告です。
前にもお知らせがありましたが、来る11月11日に河野裕子短歌賞の表彰式およびシンポジウム「選ばれる歌のポイント、私の作歌法」が行われます。お時間のある方は是非お越し下さい。詳細はこちら
コメントを残す