不穏な惑星―その後
少し前に「不穏な惑星」と題して、スズメバチの巣のことを書いたが
ようやく冬になって、ハチの活動も休眠期に入ったので撤去することができた。
ラグビーボールより少し小さいサイズ。
このまま飾るか……と思ったが、そういう場所は無い。
家人にも拒絶されたので捨てるほかはないのだが、ただ潰して捨てるのももったいないので
断面を見てみることにした。
三階建て。
面白いのは外殻のが一枚の厚板ではなく、薄い板が空洞をはさんで重ねられていること。
「保温」の効果について言及している記述はいくつか見つけたが、この構造はおそらく強度にも関係するだろう。
軽くて強い構造をつくろうと思ったら、段ボール箱のような構造になるわけだ。
蜂の巣といえば、いわゆる蜂の巣構造。六角形の構造そのものが軽さと強度を備えた構造だった。
ふと見ると、軒下にもうひとつある。ひとまわり小さい。
こちらはきれいに取り外す事ができなかった。
外殻を引きはがしたところが、内部はやはり三階建て。
窓の上に巣くいし蜂のひそひそとこもりて音す曇り月夜を/高安国世『砂の上の卓』
この家に住む人は、ぜんぜん気づかなかったそうだ。
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