ナンキンハゼの花
木に花が咲くといえば前田夕暮の、ただあれば「四月」という限定もあるから、桜の花などを思い浮かべて読むのだろう。
だが、おおかたの植物は花が咲く。花と見えないような花が咲くものもある。
これはナンキンハゼ。
ナンキンハゼは、白い実であったり紅葉したりすることが歌の題材になるが、花の歌は少ない。
1首見つけた。
枝先に雄花を数多垂らしゐる南京櫨は雨に匂へり/東睦夫『生駒嶺の麓』
ああなるほど。垂れているのは雄花。では雌花は?と思って調べてみると、雄花がたくさんついている穂の根本のあたりにいくつか雌花があるらしい。
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