カラス、滑空する
感染症対策のため、在宅の仕事が続いている。
家で仕事をすること自体は、選歌だったり原稿書きだったり、いつものことだから、あまり変わらない。
通勤で気分転換できないぶん、早朝に散歩したり、ベランダに出て外の空気を吸ったりしながらなんとかやっている。
というよりも、外の物音が気になって外に出たり、いろいろ邪魔されることは少なくない。
ツバメは素早くて、なかなか撮らせてもらえないが、たとえばカラス。
かすかな風切音をさせてさーっと過ってゆく。
視野の端に感じてどきっとする。
木々の間を滑空してくる鴉あり蝉鳴きやまぬ午後を来たれば/大島史洋『ふくろう』
甘え声にあぁと鳴きいるカラスあり 朝の曇天横滑りする/吉田淳美『水の影』
吉田さんの横滑りというのは飛び方か。曇天という空間のことか。
なんとなく斜めに横滑りみたいな感じになることもありそう。
おいおい。と思ってベランダに出ると、知らん顔してそこにいる。
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