うなぎ(松村)
土用の丑の日ということで、鰻を食べる。
新聞にも鰻に関する話がいろいろ載っていておもしろい。
鰻と短歌について、あれこれ考える。
まずは卵のこと。
(…)東大などのチームは先頃、太平洋マリアナ諸島沖で約150個
の卵を集めた。世界初の採取となった2年前の5倍の量で、研究に
弾みがつこう
「朝日新聞」7月21日朝刊「天声人語」
発見されてをらざることを知らざりしウナギの卵発見されたり
花山多佳子(「塔」4月号)
そして稚魚のこと。
(…)国内で食用として出回るウナギの大半は、体長6センチほどの
稚魚(シラスウナギ)のときに河口付近で捕らえられ、池で育てられ
た養殖ものだ。
「朝日新聞」7月21日夕刊
沙浜にくされし如き水流れ白き鰻(うなぎ)の子やや上流(じやう
りう)に上(のぼ)れるもあり
土屋文明『六月風』
文明の歌は昭和10年の「稲村が崎」と題する一連のもの。鰻の稚魚を詠んだ歌というのも珍しい。
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