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カテゴリー "真中朋久"

きょうの鴨川。
中洲でカラスがかちゃかちゃやっている。

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あき缶。ビールか発泡酒の缶だ。
ひとしきり声をあげて、またひとしきり缶をつついたり、ころがしたりする。

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もちあげたり、水に浮かべたり、なかに入った水を出したり。
 
遊んでいるのか。
なかに隠れてる生き物を狙っているのか。

人棲まぬ庭に渋柿たわわなり道端に鴉は缶つつきをり/榎幸子『わがものならず』
ジョージアの空缶をつつく鴉見ゆ再(ま)た死角より光は差さむ/高島裕『嬬問ひ』

呼んでるわけではないのだが、岸辺に立つと集まって来る。
いつも、ここに立って餌をやってる人がいるだろう。

で、私のほうに向かってきたのが、つつつと右のほうへ逸れてゆく。
餌をやる人が来たのだ。

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ここは埼玉。所用のついでに大宮公園まで足を伸ばしてみたが、
水鳥を見ていたら、ここへ来た目的を忘れてしまった(というか時間がなくなった)。

またそのうち来ることにしよう。

近くに来ているのはオナガガモの雌雄数羽。
その向こうにオオバンと、おそらくキンクロハジロ。
 
このあと、餌をやるひとのまわりでは、
入り乱れてわあわあと。

池のべにわが佇つ影を乱しつつ浅瀬の真鴨餌を漁るのみ/武田久雄『寒の水』

マガモもいたが、数は少なかった。

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満足した?

大阪・中之島は、堂島川と土佐堀川にはさまれたところ。
冬になると、渡り鳥がやってきて、少しにぎやかになるのだが、ここのところ数を増やしているのはオオバン。
水鳥のうち、半分ぐらいはオオバンではないかと思う。

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まっ黒な身体に、鼻筋だけが白い。

ぬばたまの黒き鳥なるオオバンの額(ぬか)のみしろく神は創(つく)れり/梅田啓子『ふたりご』

理由があるとすれば、同族であることが、すぐにわかるというぐらいだろうか。

水の上にぷかぷか浮いているが、潜水も得意。
カモの仲間ではなくて、ツル目クイナ科だそうだ。

趾がちょっと面白い。
指の間に水かきがあるのではなく、指それぞれがすこし幅広くなっている。

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正月の休みに、ひさしぶりに動物園に行ってみた。

子どもが小さい頃には何度か行ったが、その子どもも成人して、
大人だけで行く動物園だ。

次のつぎの日曜午後と言い合わす大人ばかりで行く動物園/石本照子『山法師』

子どもと行くと、どうしても子どもを楽しませることに関心が行ってしまう。
危なくないように気をつける。
 
だから、動物園に行っても、案外動物を見ていない。

それが、大人だけならば、けっこうじっくりと見ることができて、いろんな発見もある。

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何度も見たように思っていたが本当はこんなに繊細ゼブラの縞は/同

まことに。

ことに足先など、だんだん細かく、きゅっとひきしぼられるような感じにもなる。

実家の庭の池。コンクリートにタイル張りだが、どこかに割れ目があるらしく、最近は水位低下がいちじるしい。
そこに、ヒキガエルがいるのだが、あのずんぐりした身体で、一度入ったら出られないのではないか、と心配になる。
垂直の壁で、けっこうな高低差がある。

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どうしたものかと思いながら、網ですくって外に出してやるのだが、
しばらくするとまた池の中に戻っている。

何度か救出を試みたが、やはり戻っている。

たしかに、水のあるところを好むのだろうが、これからさき、霜が降りたり氷が張ったりする。
冬眠はどうするのか。

そういうことを思ったので、とりあえず斜めに丸太をさし入れて、そこをたどれば外に出られるようにしておいた。

あるとき、べつのところで出会ったのはこの場面。
ネコがヒキガエルをいたぶっている。

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ヒキガエルは背中に毒腺があるから、触ったりするとネコの手……それを舐めたり目をこすったりすると面倒なことになるらしいのだが……ヒキガエルのほうも簡単には触らせない。けっこうな高さというか飛距離をジャンプして逃げていった。

なるほど、そのくらい跳べるなら、池の底に足がかりさえあれば、脱出できるのかもしれない。

何か居そうな木下の闇を覗いたらやはり居ました大ひきがえる/岩切久美子『湖西線』

土佐堀川。冬鳥が飛来してくると、また賑やかになるが、今のところはアオサギ、カルガモ、カワウといったところ。

そのカワウの潜水時の動作を順を追ってみる。

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まず、そもそも浮いていない。
カモやハクチョウは胴体が水面に出るが、カワウの場合には、そうならない。
水面に出ているのは、ほぼ首だけ。

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その首を、いったん大きく伸ばす。
胴体もいくらか水面に出して、勢いをつけ

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みずかきのある趾をそろえて水中に滑り込む。
 
水中で泳いでいる様子は、透明度の高い浅い川に潜っているときとか、水槽で観察することができるが、基本は趾で水をかいて進むところが、翼で水をかくペンギンなどとはちょっと違う。
カイツブリはカワウと同様に趾を使う。
 
 
 
そういうわけで、浮くことよりも潜ることに生活がかかっているカワウ。
羽毛のあいだに空気を保つよりは、ぴったりと肌に寄せて余分な浮力を持たないようにする必要がある。
濡れてしまうということもあるのだろう。

しばしば、翼をひろげてじっとしている。
あれは濡れてしまった羽を乾かしているのだろう。

草枯れし中洲につばさを拡げ立つ川鵜の黒し夕日の中に/田附昭二『造化』

先日、土佐堀川の蟹のことを書いた。
ある方が、それはクロベンケイガニだと教えてくださったのだが、調べてみると、
汽水域のカニの生態もなかなか面白い。
 
昔は、海の近くの水田で、畦に穴をあけることで嫌われていたらしい。
 

畦(あぜ)草に這い出でし蟹甲の上(え)に泥をつけたるままに死にいる/田中栄『岬』

死んでしまっているのが残念だが、このへんがたぶんクロベンケイガニ。
 
それはそうと、見ていると面白い。
鋏で木の枝か草の茎かをつかんで、がしがし齧っている。
草むらから出てきたほうは、ヨモギの葉をちぎって抱えている。

植物を中心とした雑食で、落葉とか木の実を好むらしい。

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きょうは立冬。そして旧暦9月30日。「九月尽」になる。
 
とくだん、目的があるわけではないのだが、月の出ている夜は、月の写真を撮るようにしている。
満月前後はもちろんだが、
夕暮れの三日月。そして旧暦の月末である27日~の月も面白い。
ここ数日は雲の多い空なので、先月の写真。

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明るいうちは見えない/明るくなると見えなくなってしまうが、月の暗い側が、ほのかに見える。

太陽によって地球が照らされた、その光=「地球光」によって照らされた月。
「地球照」とも言われるが、それは照らされた月という現象のことか。
 

冷え締まる無人の空を眺めおり月光・地球光(ちきゅうこう)さゆらぐあたり/田中濯『地球光』

明るいものを、なんでもかんでも「昼のように」というのは慣用句。
歌会で出てきたら、だいたい厳しいこと言われるものだ。

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これは山手線の某所。
架線が交替するところで、火花がとびやすい。

雨の降っているときなど、しばしば青い火花がとぶのが見えるが、この日はやや雲が多いながらも晴天の一日。夜に入って結露しやすくなったか。

雪散れる暗き空架線は交錯し集電器接觸の火花ゆらめく/黒住嘉輝「餘白」

 
黒住さんの初期作品。合同歌集『塔作品集Ⅲ』に出てくる。
集電器=パンタグラフ。

昔はもっと火花がとぶことが多かったらしい。
火花がとぶというのは、一瞬だが高温になる。架線もパンタグラフも傷むし、そのぶんエネルギー効率もわるくなる。

いかに火花が飛ばないようにするかというのが、永年の技術開発。
それでもときどき、火花はとぶ。

早朝の散歩。
猫に会えば猫の写真を撮っているので

「まなかさん猫好きでしょう」

と言われるが、じつはそんなことはない。
どちらかといえば犬派(毛の長い愛玩犬は対象外)だが、犬はもれなく飼い主がついてくるので、写真を撮ったりすることは遠慮しているだけのことである。
 
猫もいろいろ。
こんな眼ぢからの強いやつと出会うと嬉しくなる。

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不機嫌な猫が重たき目をあけて耳を立てれば秋となるなり/久々湊盈子『風羅集』

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