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カテゴリー "真中朋久"

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台風かなり広範囲に被害をもたらしたようですが
みなさん、ご無事でしょうか。

お見舞い申しあげます。

関西もそれなりに風が吹いて雨が降りましたが、ひとまず明るい朝を迎えた生駒山です。
 
ただ、風は強くて、晩秋の時雨のような雨がぱらついたりしました。

名前で呼ぶ習慣の国はそれで、
番号で呼ぶときには、去年の、一昨年の……となるので、西暦下2桁とあわせて、1919号などと呼びます。

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イナゴが稲にすがるというのは、あたりまえ。
表現として「つきすぎ」であるが、まあいいことにする。

すがりいるひとつイナゴを見ておればくるりと茎の背後にまわる/池本一郎『池本一郎歌集』

カメラを向けていると、じりじりと、やがてくるりと位置を変える。

縦型の写真を載せるのがちょっと難しいので、
稲刈りシーズンに入った田圃の写真の中に、レイアウトしてみた。

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もともと水田の多い土地。
今でも住宅地の間で稲作をやっているところがあって、わりと大きな水路がある。

そこにコイやナマズが泳いでいるわけだが、この朝、このあたりはナマズ。
写真の左上のほうにかたまって、小さな魚がいるが、これはコイの幼魚か。
やはり小さいので、まだら模様で水底にじっとしていて、ときどき動くのがいる。ハゼの類か。

石垣の下の窪みにいるナマズが、ときどき出てきて小魚を蹴散らしたりしているのだが
よく見ると、ナマズの顔はなかなか面妖だ。
 
なにが……というのは、たとえば眼。

光の具合もあるのだろうが、なにか白く濁っている感じがする。

その眼で見えるのか。

泥の中にいて、視力よりは音とか振動とか、そういう感覚で生きているらしいのだが。

濁り水足で掻きつつ聞きをれば雨夜に笑ふとふ鯰の話/河野裕子『紅』

ふふ。

西之原さんが「プラレール」だったので、リアル機関車を。

JR貨物の交直流機関車 EH500 愛称「金太郎」。量産型は1号~。901号という番号は試作機を、ほぼそのまま運用に供しているというもの。901=零号機である。
 
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これは隅田川(南千住)にて。機留線=機関車の車庫でお休み中。 
 
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常磐線日立駅。この駅で増結するための入替作業中。側面に金太郎がいる。
 

JR貨物愛称「金太郎」走り去るまで子は見つめをり/菊池孝彦『彼の麦束』

 
金太郎の絵はかわいいのだが、機関車そのものは堂々として、迫力がある。

夕方、まだ明るいうちに地上に出てきてしまったセミの幼虫がいたので、保護(拉致?)してきて、ベランダの鉢植えに託す。
 
ひさしぶりに、羽化を観察する。

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幼虫の殻割れてなまぐさきまで若き緑の蝉の背が見ゆ/高安国世『新樹』

なまぐさき……といえば、そうかもしれないが、
新しい翅は、うつくしい緑色だ。

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きょうの鴨川。
シロツメクサの花にミツバチがいるので何枚か撮る。
 
その場では気づかなかったが、脚になんかつけている。

これはあまりきれいな色ではないが、花粉団子だろう。
花の蜜とあわせて、ミツバチが集める重要物資のひとつ。

花粉球足に携えミツバチはしばし浮きたるマメの花の上/早川志織『クルミの中』

シロツメクサも、マメ科の植物ではある。

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古い寺をめぐるとき、屋根にいる獅子や鬼、怪獣を見るのが好きだ。
迫力あるものもあれば、愛嬌があって楽しいものもある。
 
こういうキャラクター?が載った瓦を「留蓋瓦」というのだそうだ。

魔除け なのか。

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それにしても雨。

ぐっしょりというか、しっぽりというか。
濡れている。

ぐしよ濡れのライオンの顔ゆがみ立つ昨日も今日も雨降りやまぬ/武川忠一『翔影以後・Ⅰ』

この作品は、生身のライオンだが。

梅雨の雨で、何日か涼しいと思ったら、ちょっとした晴れ間で蒸し暑くなる。
 
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スズメたち(おおかた今年生まれた若いスズメ)も、木陰で涼んでいる。

まだまだ本格的な暑さではないけれど、慣れていないぶん身体に堪える。

暑さにて雀ら樹より落つといふ海彼(かいひ)思ひてみづから凌ぐ/千代國一『日曇』

これは30年ぐらい前の作品。
当時は、外国のこととして「このくらいの暑さはまだましだ」と思えたのだが、最近は他人事ではなくなってきた。

そこそこ夜遅くなってからの帰宅。
視野のすみを、黒い影が走るのはなんだ?
見ている間に、道を渡って反対側の側溝に入った。

が、そこから顔を出してこちらを窺う。

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ああ、おまえさんは鼬だな。

ネズミかとみしは大きなるイタチ葉蘭の蔭を走りすぎたり/中島栄一『青い城』

こちらが近づかないと判断したのか、側溝から飛び出してその先へゆく。
さあどうする。

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駈けて止まり、まわりを窺って、ふたたび道を渡って植え込みの中に入っていった。

何匹の鼬が棲みいるこの町に幾人(いくたり)の人眠れる今宵/畑谷隆子『シュレーディンガーの猫』

いろいろ、困った悪戯もするようだが、
見た目は可愛いやつである。

5月の第2日曜日は母の日であるらしい。

昨日の鴨川。
カルガモにも今年生まれた子どもたちがいて、ちょこちょこと泳ぎまわっている。
もう一羽、近くに大きいのがいるが、たぶんこれが母親だろう。

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土屋文明に「母の日に」という5首がある。

幼きが母ことほげばその母は老いたる母を尊むを見る/土屋文明『青南集』

これが一首め。
あとに続くのが、いろいろ苦労した土屋文明らしい。

生みし母もはぐくみし伯母も賢からず我が一生恋ふる愚かな二人
母に打たるる幼き我を抱へ逃げし祖母も賢きにはあらざりき
乳(ちち)足らぬ母に生れて祖母の作る糊に育ちき乏しおろかし
我が見たる四つの世の母世につれて少しづつましな生きざまするや

母や祖母が愚かだったのか。
男どもが、彼女たちの重荷になって、愚かにふるまわざるを得なかったということはないか。
あるいはまた社会が。

いろいろ考えさせられることだ。

女も男も

「少しづつましな生きざまするや」
 
どうだ?

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