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カテゴリー "岡部史"

家族が収集している鶏の置物は、すでにこの欄で、
紹介させてもらっているが、今回はその雑貨編。
手前のスパイス入れ、先回は良く見えなかった、
というご指摘あったので、再度の登場。他は、貯金箱、
印鑑、ワインの栓、タイマーもあり(鶏の鳴き声で鳴る)。
見ていると楽しい。なんでも鑑定団に出したら、といつも
からかうのだけれど、その実、みんな安物だってこと、
私も家族も知っていて・・・。なにかのついでに買っている、
かなりユルイ収集家です。あんまり入れ込まれたら困ると思うし。
こんな歌もあるし・・・。
  収集癖もつ人好まずという会話遅く戻れる汝とかわせり
                 花山多佳子『草舟』
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亀をペットにしている、という友人、知人は多い。
私には理解できない(気持ち悪い、という感じが先立つ)。
それでいて、亀を見るのは、かなり好きな方である。
というか、よく見てしまう人になっちまった。
なんのことはない、亀は歌にしやすいから、である。
歌を詠み始める前には、こんなことに
なるなんて、思いもせなんだ。まったく、歌詠みとは、
変な生き物である。旅先でも、亀がいると立ち止まる。
時には、じっくりと写真に撮ったりもする。
ところで、次の歌は、ほんとなんだろうか。
  亀の鳴く声はげつぷにすぎざればよく歌ふのは食道炎の亀
               真中朋久『エフライムの岸』
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我が家から車で五分のところにある、
スーパーの三階駐車場から西方を望むと、
特に冬の日は、素晴らしく美しい山並みを望める。
丹沢山塊である。山の好きな友人がよく
「結構面白い山で、歩いていて飽きないよ」
と言っていた。山は遠方にありて、望むもの、
と思っている私は、買い物のたびにこの山を見ることで、
十分満足である。ちなみに、後方に見える小さな白い頂は、富士山である。

  富士が嶺の裾さへぎりて日面(ひおもて)に丹沢山は際立ちにけり
                      鹿児島寿蔵『潮汐』
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日差しが明るく柔らかくなってくるこの時期、

ひな祭りはまさに季節にふさわしい行事。

子供の頃、我が家にお雛様はなくて、

近所の家にいつもお招ばれしていた。

かなり居心地悪く、あまり良い思い出はないけれど、お雛様は、

いつ見ても、超然とした雰囲気を湛えていて素敵だった。

種を播くまへのひととき婚姻の祝ひに似たる雛祭りあり

田宮朋子『星の供花』

写真は、ディズニーランド(香港)のスモールワールドから。

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東急線で1980年代まで広く利用されていたのが、この 5000系統の車両で、濃い緑色だったので青ガエルと呼ばれていた。 DSC09453         現在そのもっとも古いタイプが渋谷駅前に展示されているので、見ることができる。私は東急池上線沿線の高校に通ったので、毎日この電車を利用していた。ダサい色だなあ、古臭い車体だな、と絶えず思いながら。中学卒業時に父が転勤になり、都立高校試験に間に合わなかった私は、補欠募集している高校に編入試験を受けて入学した。当時は都立の人気は高くて、私には選択の余地なく。不満だらけの高校時代。その鬱屈感が、この車両の色に重なって思い出される。

今になるとそれも良い思い出。渋谷に行くたび、撫でまわすように見入ってしまう。

若き日はよみがへるなりYou Tubeに「池上線」の歌を聞くとき          小池光『思川の岸辺』より

DSC0954111月20日、湘南歌会主催の吟行に参加してきました。お世話くださったのは沼津市在住の会員N氏。前日はすごい雨でしたのに、当日は突き抜けるような晴天で、時々富士が見えました。

バスで沼津港に出て、市場の一角にある料理店で海鮮料理の昼食、おなかがいっぱいになったところで、付近を散策。大型展望台のある水門「びゅうお」に昇って(エレベーターで)、海あり山ありの素晴らしい展望を楽しみました。

 

この後、松原沿いの千本浜の遊歩道を歩いて、若山牧水、明石海人の歌碑を訪ね、牧水記念館に入館。牧水の足跡をたどりながら、しばし歌にまつわるよもやま話に花をさかせたところ。

見る見るにかたちをかふる冬雲を抜きいでて高き富士の白妙

若山牧水『渓谷集』より

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ソルティアという遊びは、小学生の頃に夢中になった時期があったけれど、レニュニオン島を訪れた時、雑貨店でこれを見つけたときは驚いた。駒が各種の鉱石でできていたので。つい見とれ、大枚(?)はたいて買ってしまった。

ところで、レニュニオン島がどこにあるか知っている人はかなりの地理通ですよね。私は製糖について調べている過程で知り、偶然出かけることになったのだけれど。各鉱石が綺麗に削られすぎていて、個性がはぎとられている感じがつまらないのだけれど、ここはゲーム用の駒なんだから仕方ないか。

石の歌と言えば、やっぱり、賢治かな。

玉髄のかけらひろへど山裾の紺におびえてためらふこころ

いまははやたれか惑はんこれはこれ安山岩の岩頸にして

『校本宮沢賢治全集 第一巻』より

 

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1985年9月の上旬、夢を見た。
私はどこかの書店で「葛原妙子歌集」を買おうとしている、
が、棚の高いところにあり、手が届かない。脚立がぐらぐら揺れて、
怖い。私は必死に手を伸ばすが、届きそうで届かない。
そのあたりで目が覚めた。

しばらくすると義母から航空便が届き(当時私は滞米中だった)
「葛原妙子さんが亡くなりました。」とあった。
1985年9月2日没。享年七十八。

知人の中には「もう、飽きたわ、葛原はもういいわ」という人もいる。
でも、私は葛原病に三十年余かかりっぱなし。そして
もう、回復したくない、呪われているのならこのまま呪われ続けたい。
と思うのである。

  硝子箱に黒き魚の鰭うごき 己が影より逃れむさかな
                   葛原妙子『葡萄木立』

  おほいなる墨流(すみながし)すなはちガンジスは機上の夢魔のあはひに流る
                   葛原妙子『朱霊』

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 行き行きて行き暮れんとす星に近くはるか灯ともすあれは町かも
                      永田和宏『華氏』
「五月六日~八日。ネバダ砂漠、ラスベガスを経てグランドキャニオン。」
という詞書がある作品である。1986年のことだろう。私もこの数か月後、
同じコースを通って、滞在していたアメリカから帰国しているので、
当時の記憶が鮮明によみがえってきた。アメリカはとてつもなく広くて、
特にこのあたりはただ、砂漠、土漠、岩漠が広がるのみ。
夕暮れ始めたころ、不意にきらきらと美しい光の帯が見えて驚く。
まるで、砂漠の中に一筋の銀河が現れたよう。それがラスベガスだった。

当時のラスベガスは小さくて、一時間も歩くと、砂漠に突き当たる、という
ような街だった。こんなところに博打とショーの街を作り上げるとは・・・。
アメリカ人らしいなあ、と驚いたのだけれど。

四年ほど前、再びラスベガスを訪れると、街区が大きく広がり、、
華麗ににぎわっていて驚いた。
このときは日本から空路で入ったのだけれど。陸路で行っていたら、
もう、砂漠の中にともる一筋の銀河、というような感慨はなくなっていたかも。

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ドイツのモーゼル地方のワイン、ツェラー・シュワルツ・カッツは、
黒猫をデザインしたラベルで有名である。ワイン通でもない私が
このワインを飲み始めたのは、ひたすらそのラベルを集めたいが故である。

ラベルに黒猫がデザインされた由来は、かの地では黒猫は縁起の良い動物で、
特に黒猫が飛び乗った樽のワインは美味、という言い伝えがあるからだとか。
集め始めたのは80年代の半ばころからで、三十年になり、持っているラベルは
六十種類弱、というところ。特にここ数年、新しいデザインのワインが見つからず、
手持ちが増えていないのが残念でござる。ちなみにこの種類のワインは高級なもの
は一切なく、せいぜい三千円くらい(有り難い・・・)。
ワインの産地モーゼルは、ライン川の支流で、景観の美しいことでも有名らしい。

  名にしおうローレライの岩近づけば甲板に人ら人と撮り合う
  峡深く寄り合う家をワイン蔵を抱ける太き河の曲線
                     佐佐木幸綱『旅人』

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