ブログ

アーカイブ "2020年"

こんにちは、魚谷真梨子です。

先週とは打って変わって、冬が戻ってきたような週明けです。
娘が寝返りを覚えたので、目が離せない毎日です。

会員の皆様にはそろそろ『塔』2月号が届いている頃かと思います。

さて、誌面でもお知らせを載せていますが、
現在5月号の特集「豊穣祭」の原稿を募集しています。

「豊穣祭」は入会から十年ごとの節目に当る会員の方の特集です。
入会年で括ると、老若男女、様々な顔ぶれが揃い、
バラエティ豊かな作品を読むことができ、私も楽しみにしている特集です。

該当の方には個別でお知らせもしておりますが、
ぜひ原稿をお寄せください。

詳しくは2月号の89頁をご参照ください。

両脇にいるのは娘のともだち。
にぎにぎさんと、ぞうさんです。

一昨日(2月9日)、滋賀で2月恒例の「かるた歌会」があったので、行ってきました。
随分と寒い日で、大津京駅をおりると雪が降っていたのには驚きました。
(大阪の自宅を出て来るときには、全くそんな気配はなかったので。)

私は、母の影響もあって、子どものころからかるた(百人一首)には親しんでいて、私を含めた三姉妹とも、今でもかるたが大好きです。
三姉妹揃えば、季節に関係なく、必ず一度は(たいていは二度、三度…)かるたをします。
最近では、三人揃う機会もなかなか少なくなってきてしまいましたが。

我が家の中では「母の札」というものが存在します。

 寂しさに宿を立ち出でて眺むればいづこも同じ秋の夕暮れ

 夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ

なぜこれが「母の札」かというと、母の名前が「いつこ」だからなのです。
かるたの取り札には濁点はありませんから、それぞれ「いつこもおなし」「くものいつこに」と書かれています。
それで、よく母が「これはお母さんの札だからね!」と言っており、私たちも自然と覚えてしまいました。

それから「父の札」というのも存在します。

 千早ぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは

 久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

父は、家族でかるたをやっているときも、滅多に参加することはないのですが、ごくたまに一緒にやることがあります。
で、ごくたまにしか参加しないくせに、この二つの札は、まず間違いなく取っていくのです!
私を含め三姉妹とも相当な数かるたをやってきたはずなのですが、この二枚だけは滅多に父にかないませんでした。
ま、おかげで必死に覚えたのですが。

随分前になくなった伯父(母の兄)もかるたが好きな人でした。
伯父の好きだったのが

 天津風雲の通ひ路吹き閉ぢよ乙女の姿しばしとどめむ

そう言えば、なぜこの札が好きだったのかは、結局聞きそびれたままでした。
お正月に親戚で集まると、ほどよくお酒に酔った伯父が、この歌を唱えていたな…と思い出します。
この札、取り札が「を」で始まるのはこの一枚なので、とても目立ちますよね。

書いていたら、また家族でかるたをやりたくなりました。

椋鳥というと、街路樹や電柱の上に大群になるのが迷惑で、迷惑なことによって認知されることが多いように思う。
それほど大群でなくても、5~10羽ぐらいの群で芝をつついたりして、だいたい群で行動することが多い。

けさのおふたり。

この電線から見下ろすところの家の、戸袋で毎年子育てをしている。

去年と同じ2羽なのかどうかはわからないが、そろそろそういうシーズンなのだろう。

残り雪まだらとなりぬ畝の上を二羽の椋鳥きびきび動く/土肥朋子『涼しいうさぎ』

あまり寒くならないまま、もう節分だ。

鳥の子育て気分は、気温なのか日照時なのか。
もちろん暦を見ているわけではないだろうけれど。

ついでなので大群の写真も載せておく。
正月あけの頃。

こういう大群の中で《出会い》もあるのだろう。

ネズミの仲間といえば、ディズニーのミッキーとミニーは外せませんね。
「塔」のフリマで配られた「ねずみの歌」のアンソロジーも、この二匹が
かなり詠まれておりました。写真は、香港のディズニーランドでの
パレードから。次から次へとやってくる豪華な出し物に、もう夢中になって
見入り時を忘れました。

ディズニーランドって、なんてところでしょう。虚無的なまでの巨大な幻想、
ばかばかしいほどの華麗さ、見る人を無化するような、賢い人をも一時は
アホに、アホな人はさらにさらにアホにするような、虚ろな、かつ、
爆発的なエネルギー。もうどこにも行きたくない、このままここに、ずっと
ずっと、ミッキーたちと留まっていたい、と思わされる。でも、どんな宴にも
終りはあって・・・。

  パレードのミッキーマウス届かないものに僕らはいつも手を振る
               上澄眠(「ねずみの歌」から)
  
  ねぇねぇねぇ汚れちまった悲しみを根こそぎ落とすネズミーランド
               相原かろ『浜竹』

写真は大阪の海遊館で撮影したカピバラです。ずっと本物を見たい、
と思っていたので、数年前に大阪を訪ねてカメラに収められた時は
感激しました! ガラス越しなので、写りは良くないのですが。
意外に大きいのです。そしてとぼけた様子がとても愛らしい。

カピバラには個人的な思い出が一つ。もう四半世紀も前に、動物が
二百十数種類も登場する絵本を訳したことがあるのですが、この時、
「ジャングル」の頁に、一匹、大きな鼠状の生き物が登場。
原書ではWater cavy となってました。手元の辞書にはない言葉、
あれこれと調べると、「テンジクネズミ」としている資料があり、
納得できないままやむなく、これを採用したのです(インターネットは
まださほど普及しておらず、私は使っていなかった)。
二千年代に入ってから、カピバラとして紹介されている映像を
テレビで見て、あっ、これじゃないか! と・・・。今じゃ、カピバラを
知らない人って、いないですよね(翻訳の言葉は古びやすい)。
もう遅いけれど、訳をなおしたくてうずうず。
少なくとも、「ミズオオネズミ」にしておいたら良かった。

 南米産ミズオオネズミカピバラは日本の出湯に目を細めをり
                    岡部史

追記 記事をアップした後、「塔」のフリマで配られたという「ねずみの歌」
をネットプリントしに近くのコンビニへ出掛けてきました。するとその中に
二首のカピバラの歌を発見! 詠んでいそうな人の歌集を何冊か調べて、結局
見つからずに上記の拙作を載せたのでしたが。お二方の作品を以下に。

 あくまでもねずみではないと言いそうなカピバラ映る干支引継ぎに
                         菊井直子
 カピバラはネズミ目とぞ知りしときその四頭身おそろしく見ゆ
                         村上和子
                                                                                        

こんにちは、小川和恵です。
去る1月19日(日)に第4回京都文学フリマが開催され、塔短歌会も出店しました。
遅くなりましたが、簡単にそのご報告です。

塔は第1回から出店しており、4回目ともなると、すっかり恒例行事といった感じです。
朝10時からセッティング。
選者の方々に提供していただいた歌集、バックナンバー、会員の方から寄せられたフリーペーパー、各種グッズなど、長机1つ分にしては盛りだくさんの商品。
どうやって効率よく、かつ見栄えよく並べるか、皆で苦心惨憺。

で、結果、こうなりました。

狭いスペースにぎっしり並んで、なかなかいい感じではありませんか?

そして、今回の目玉商品はこちら。

年末年始にかけて、Twitter上で大変話題になった“あの歌”を、作者である吉川宏志主宰が自ら書いてくださった、貴重なサイン本です!
そして、目論見通り(?)、3冊あったこの本は、開始早々に完売してしまいました。

11時のスタートから、スタッフとしてお手伝いいただいた会員が交代で、フリーペーパーの配布や商品の売り込みなどを担当しました。
特に、フリーペーパー「ねずみの歌」アンソロジーは反応もよく、手に取っていただいた方皆さん興味津々といった感じでした。
(このフリーペーパー制作は沼尻つた子さんに大変お世話になりました。)
また、バックナンバーや選者の歌集などにも、関心を持った方が多数。
スタッフの側も、ついつい力を入れて勧めてしまったりしました(笑)
特に、最新号である「塔」1月号は早々に売り切れてしまい、(もう少したくさん用意しておくんだった)とちょっぴり後悔。

この文学フリマには、短歌だけではなく、俳句、詩、小説等のブースも数多く出店されていますから、当然、さまざまなジャンルに関心のある方がいらっしゃいます。
短歌にはあまり縁のなさそうな方の中にも、こちらに興味を持ってくださった方がいらっしゃったりして、ちょっと楽しかったです。

今回は、京都文学フリマ史上最高の人手だったそうで、会場内は大変熱気に溢れていました。
その雰囲気に、スタッフであった私たちも呑み込まれそうになってしまうほど。

そして、最終盤になって、なんと吉川主宰が自ら登場!

わざわざサイン本も1冊新たに持参してくださいました。
たまたま「ついこの間塔に入会したばかりです」という方も通りがかって、思わぬ主宰との遭遇に感激していらっしゃいました。

そんなこんなで、第4回京都文学フリマもあっという間に終了。
塔のブースもなかなか盛況で、さまざまな方に塔短歌会を知ってもらえるいい機会になったのではないかと思います。
来年以降も出店する予定ですので、またご協力、ご来店いただければうれしいです。

なお、今回配布したフリーペーパー「ねずみの歌」アンソロジーについては、沼尻つた子さんのご協力により、ネットプリントで出力してご覧いただくことができます。

 セブンイレブンの プリント予約番号: 69305806 
 ローソン・ファミマ・セイコーマートのユーザー番号:7FL7835C6N
  A4白黒・両面印刷(横とじ・短辺とじ)計6枚 120円
 いずれもプリント有効期限は2/3の 23:59

「文学フリマには行けなかったけど、読んでみたい」という方は、ぜひご活用ください。
塔のさまざまな歌人の「ねずみの歌」が入っていて(中には意外な人物も!)、かなり面白いです。

鼠年にちなみ、ネズミの仲間たちの話題を。
以前に米国に住んでいた時、ペルー出身の友人ができ、彼女が
里帰りの折同行させてもらい、リマの実家に泊めてもらった。
親族が住むという北部の街ガハマルカでは、名物の「クイ」料理を
振舞ってくれるという。まずは町はずれの市場で、生きたクイを品定めして
購入する。写真でご覧の通り、クイとは英語でguinea pig。日本語で
モルモットのことなのでした! え~~~~、これを食べるのか!!!
と怯んでも遅い。クイは皮をむかれて

唐揚げにされてしまった。料理しているのは友人の伯母さん。
ところで、日本語のモルモットは、実は英語でいうMarmotではなく、
このクイと同じGuinea pigのこと。日本に紹介されたとき誤用されたらしい。
それで英文中のMarmotをモルモットと和訳すると誤訳になる、という
ヤヤこしいことになっちまいました。

 モルモットを海猽と呼び天竺鼠と訳したる日本近代の暁紅(モルゲン・レーテ)
                      永田和宏『華氏』

2月12日(水)から3月15日まで、東大阪市民美術センターにおいて「須田剋太展」が開催されます。
http://higashiosaka-art.org/exhibition/

須田剋太と言えば、司馬遼太郎の『街道を行く』シリーズに同行して挿絵を描いたことで有名ですが、高安国世の友人でもありました。その縁で、「塔」は昭和29年の創刊から須田が亡くなる平成2年までの37年間、須田の絵が表紙を飾っています。

 

詳しく知りたい方は『塔事典』にも「須田剋太」の項目がありますので、お読みください。


12日に名古屋で行われた社団法人「塔」の定時社員総会に
出席した折、ついでに駅の近くに一泊、ノリタケミュージアムに
出掛けてきました。名古屋は私にとって、ずっと「陶器の街」、
いつか行ってみたい、と思っていたのです。
ミュージアムはなかなか素晴らしく、ついでに同じ敷地内にある
レストランで昼食も。お料理はすべてノリタケの食器で供されます。

七、八歳の頃、母が突然、ノリタケの組食器を
購入したことがありました。当時はそんなに余裕なかったはずなのに
そして我が家にはオーブンなんかなかったのに、オーブン用の耐熱皿や
ポットなども含む、かなりの量の食器がどっと届いて、驚いたことが。
日常的に使うので、次々に欠けていき、もうセットで持ち続けることに
情熱を失ったのでしょう。ティカップは、私が結婚するときに
「使いなさい」と渡してくれたくらい。
六つずつのセット、今も手元にありますが、
カップを一つ割ってしまっています。

組物の陶器いちまいづつ欠けて妻(め)となり十年こはいものなし
栗木京子『綺羅』

旧正月。春節。 いろいろ呼び方があるが旧暦1月1日。

今年は、伝染病のこともあって、いろいろ心配だが
気をつけながらも、
暦のめぐりを心にとめて、新しい年を迎えるのがよい。

旅の途上にあるみなさんも、すこやかに旅を続けられますように。

紹興酒乗せたる円卓まわされて旅の途中に春節祝う/西本照代『勾玉』

ページトップへ