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アーカイブ "2018年02月"

平昌オリンピック、終わってしまいました。
冬季オリンピックの競技は、見るのが好きな競技が多いです。
夏季の競技以上に「とても人間業とは思えない!」と思う競技が多いからかもしれません。
普段はなかなか見ることのできない競技も多いので、つい一生懸命見てしまいました。
「あー」「わー」「うー」と言っているうちに、あっという間に終わってしまった気がします。

そして、今日はスケート教室の日でした。
この火曜日の教室は、一般滑走の時間にリンクを一部仕切って行います。
教室がだいたい1/4くらいで、残り3/4は一般のお客さんが自由に滑っています。

11月下旬くらいから、団体客も多くなります。
ほとんどは学生さんで、授業の一環としてくることが多いみたいです。
今日も団体が入っていたのですが、見たところ小学生が100人くらい!
…100人の小学生が(もちろんほとんどが未経験者)自由に動き回っていると、ちょっとすごい光景になります。
教室が終わったあとは、私たちもフリー滑走できるのですが、予測できない動きをする子どもたちと衝突しないよう、かなり気を遣います。

で、騒ぎまくっている彼らの言っていることをよく聞いてみると…

「イェーイ、パシュートだ~!」(何人もつながって)
「おれ、小平みたいやろ?」
「羽生結弦の最後の振り付けって、こんなんちゃうかった?」

まさに平昌オリンピック余波!
すばらしい滑り・演技は、小学生の心にも衝撃を与えていたのですね。

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写真は本文とは全く関係ありませんが、リンクからの帰りの空です。
あまりにもきれいな青空だったので、思わずパチリ。
難波でも、こんなに空がきれいな日もあるのです。

再度の宣伝にて失礼します。

今週末の3月4日(日)に 『午後の庭』刊行記念 永田和宏×江戸雪 トークイベント&サイン会 が蔦屋書店の梅田店にて開かれます。

まだ若干、残席があるそうです。江戸さんが舌鋒鋭く切り込む筈ですので、みなさん奮ってご参加ください。

詳細および申し込みはこちら
http://real.tsite.jp/umeda/event/2018/01/post-443.html

または青磁社・永田(075-705-2838)でも結構です。

蔦屋書店梅田店さんは、この前から「塔」の本誌も置いて下さっています。また短詩型の書籍もかなり充実していますので、イベントに参加できないという方も一度覗かれてもいいかもしれません。ちなみに短詩型の棚の担当者は俳人でもいらっしゃいます(暴露しちゃっていいのかな?)

ではみなさんのお越しをお待ちしています。

eventflier

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冬は木木も葉を落としているので、野鳥を見るのに良い季節ですね。
我が家の近くの公園には、尾長が群れを成してやってくる様も見られ、
写真に写したいと思うのですが、なかなかうまくいかず。
庭にはコガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、キジバト、ツグミなど
次々にやってくるのですが、あまりに狭い庭なので、カメラなど
向けようものなら、あっという間に飛び立たれてしまいます。

写真は昨年堺に行ったときに、海辺近くを散策していて撮影したもの。
手前はカルガモのようですが、奥はクロガモでしょうか?
冬は靴下も靴も履いていない足が、冷たくないのかなあ、などと
よけいなことを考えていました。

  雌鴨の漁る水脈がゆっくりと冬の川面を渡りてゆけり
              永田淳『湖をさがす』

photo-yoshikawa

砂子屋書房の現代短歌文庫シリーズ『吉川宏志歌集』が刊行されました。

第2歌集『夜光』と第3歌集『海雨』の全篇と、第1歌集『青蟬』から100首、さらに初期歌篇10首を収録。散文は「言葉が〈なまなましさ〉を帯びるとき」「「実感」と「思想」」「牧水と私」の3篇が収められています。

定価2000円。
皆さん、どうぞお読みください。

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写真は東南アジアの、とある国の蓮池ですが、こういうところ、
蛙が沢山生息していそうですね。
昨年11月29日の朝日新聞夕刊の「ウシガエルの輸入」という記事には、
驚きました。ちょうど百年前の1918年、日本は農村の貧困対策として
食料用にウシガエルを輸入、養殖事業を推進するも、需要が伸びず根付かずじまい。
ところが、終戦直後の食糧難のため米国から大量の米、小麦を輸入せざるを
得なくなった時、見返り物資として目をつけられたのがこのウシガエルだったとか。
輸出は増え続け、1950年には700トン。水産物としてはビンナガマグロ、メカジキ
に次ぐ輸出量で、まさにドル稼ぎのホープとなり、日本の窮地を救った・・・。
蛙の力、凄かったんですね。

しかし最盛期の69年、輸出された冷凍肉から農薬が検出されて、禁輸措置が取られ、
以後、輸出は激減、再び日の目を見ることはなく今日に至っている、という。
ウシガエルの肉、そういえば、アメリカのスーパーではよく売られていました。
私は、中国の上海で、食べたこともあります。立派な海鮮料理店で、おもてなしを
受けたときだったので、驚愕したけれど、断れず(涙)。でも、鶏肉に
よく似た淡白な味で、言われてなければ、蛙肉とは気づかなかったかも・・・。

  垂仁のみささぎの池になにやつか食用蛙を釣りて釣りおとす
                      坪野哲久『北の人』
日本では戦後、食用に蛙を釣る人が結構いたらしいことは、周達生『カエルを釣る、
カエルを食べる』(平凡社)などでもうかがえますが・・・。
次に、台湾の市場で見かけた食用ガエルの写真を。ちょっとショッキングかも。
気の弱い方は、ここで、このページを閉じてくださいますように。

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江戸川の西側が葛飾区柴又。映画、寅さんシリーズで脚光を浴びることに
なった町です。中心に位置する帝釈天には、訪れる人が引きも切らず。

参道を歩くと、ありました、ありました。寅さんのおいちゃんが草団子を
売っていたお店。今は隣が小さな食堂になっています。
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お団子を買って、京成金町線の柴又駅へ。駅前には寅さんの像が
立っているのですが、その後、妹のさくらの像も追加されたとのこと。
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何処かの女性がしげしげと見てますが・・・。

  駅頭に兄を見送る像のあり葛飾柴又はや夏の雲
                    谷口公一「塔」2017年9月号

そう、この像は前に立つ寅さんの像を見送っているのです。
どこに行くときの寅さんだったのでしょう。

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写真は東京の東部を流れる江戸川。川向うは千葉県松戸市です。
東京の南西端に住む私にはとても遠いところで、昨秋、初めて
近くを散策してきました。思っていたより小さな川ですが、当日、
水量は豊かでした。今は江戸川大橋を始め、橋は沢山架けられていますが、
かつては渡し船が重要な交通手段だったようです。演歌で有名な、
矢切の渡しですね。
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今はこんな感じ。観光用に細々と営業されています。かつては
(演歌に知るまでもなく)川を渡ることは、大変なことだったでしょう。

  江戸川を越えれば松戸トンネルの灯があかあかと、帰り着きたり
                   小林幸子『水上の往還』

この作品は2011年3月11日の、東北大震災の日の、体験から詠まれたもの。
現代にあっても、非常時には、川を渡り終えるまで、不安と緊張が
並々ならぬものであったことが伝わります。

大阪・梅田エリアもずいぶん変わった。
もう何十年も、どこかが工事しているという感じで、いっこうに落ち着かないが、この作品は1950年代。

OSAKA STATIONのネオンがまるい肩をうき上らせる まぶしさに寄添いながら/宮崎信義『交差路』

戦中に(未完成のまま)営業を開始した3代目の駅舎は、南側の正面から見て凸型。中央に時計、右肩の部分に「OSAKA STATION」とシンプルでまるみを帯びた書式で、なかなかスタイリッシュなものだったようだ。
4代目というか5代目というか、高層ビルをばんばん建てた今の姿しか私は知らないが、これはもはや駅だかなんだかわからない。

駅の北側も、高層ビルが林立するようになってきて、さらに再開発が進行中。新大阪から大阪駅を通らず和歌山方面に向かう線路は地下化するのだという。
この線路は貨物ヤードだったところの西端を通っていて、もともとは貨物用の支線。安治川口の貨物駅に出入りする貨物列車が今でも一日に5往復ほど設定されている。

EF210-115@nishiumeda

地下化されれば西梅田のこの踏切もなくなることになる。
間近に貨物列車を見ることのできる場所の一つであるのだが、交通の障害であるし、鉄道側にとっても踏切というのは難所の一つなのだから、仕方がない。
この近くにもうひとつある環状線・福島駅下の踏切は、高架線への傾斜の途中にあって、無くすことができないらしい。既に多くの道路が交錯する中の線路であるので、なかなか難しい。
 
このあたり、昭和初期まで堂島川、道頓堀川から水路が入って、貨物ヤードの中に船だまりがあったことが古い地図で確認できる。
鉄道貨物は、小船に乗せ換えて市中の倉庫や店、工場に運ばれていったのだった。

さらに古い時代。地名「梅田」=「埋田」というのはよく知られているが、江戸時代には墓地としても知られていたらしい。
貨物ヤード跡地の再開発にあたって発掘したところ、たくさんの墓石や人骨、副葬品がでてきたという。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000413269.html

まさに、このあたり。

貨物列車を興味をもって眺めるようになったことの、もうひとつは、毎朝の通勤電車の車窓から、しばしば目撃するこの列車。

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直流電化の東海道本線で、あまり見ることのない交直流電気機関車(といっても10本に1本ぐらいはあるのだが)。交直流ということは、交流区間から来るはず……と、調べてみると前夜遅くに新潟を出発する便であることがわかる。

新潟から大阪への便といえば、福井県在住の上田さんにはこんな作品があった。

山峡の夜更けの駅を長き音引きずりてゆく貨物列車は/上田善朗『紅映』

この時間に到着する便の敦賀・福井通過は午前4時台なので「夜更け」というよりも明け方に近いが、北海道・東北の日本海側・北陸方面 と 名古屋・関西・中国地方を結ぶ列車はたくさんある。

この冬、日本海側の地方は大雪で、こういった列車はしばしば遅延、運休になり、数日遅れで雪まみれで到着したりするものも多い。

EF510-8_umekoji

そんななかで、今朝到着する便は、定刻で吹田-大阪貨物ターミナルの貨物支線を通過していった。
当方も、駅まで小走りになりながら、阪急京都線のいつもの通勤電車に間に合った。

通勤電車も貨物列車も、それぞれ定刻ならば、この場所で出会う。秒単位の定刻ダイヤでそれぞれ運行されているということだ。

真面目すぎるぞ とも ごくろうさま とも思いながら。

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今朝の読売新聞の詩歌コラム「四季」(長谷川櫂)に、松原あけみさんの歌集
『海盆』の歌が引かれています。

なぜ泣きしか今もわからずきらきらと三角定規は光をとほす
             松原あけみ『海盆』

『海盆』は本阿弥書店から昨年12月に刊行された作者の第2歌集です。
http://www.honamisyoten.com/bookpages/ST201713392.html

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