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アーカイブ "2016年09月"

現在、「塔」12月号の年間回顧特集に載せる会員アンケートを
募集中です。下記の要項をお読みのうえ、お送りください。

・テーマ「今年の私の三大ニュース」
・分量 100字以内(題は不要です)
・締切 10月28日(金)
・宛先 松村正直まで(住所、メールアドレスは「塔」の巻末をご覧ください)

よろしくお願いします。

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大島史洋著『河野裕子論』(現代短歌社)が刊行されました。

「現代短歌」2013年9月号から2016年3月号まで連載された文章を一冊にまとめたもの。「河野裕子の全歌業を辿った、初めての書である」と永田和宏さんが帯文に書いています。定価は2700円(税込)。

皆さん、どうぞお読みください。

芋パワー

 キッチンの窓辺にあった、サボテンの小さな鉢。 なにげなくさつま芋の切れはしをその鉢に置いて、そのままにしていたら。

 ぐんぐんのびて。

 横に伸びきれなくなったら、上に伸びて、さきにあったサボテンを枯らして、ぐんぐんと育ってきました。 芋パワーすごいです。

 あまりにも大きくなったので、きょうは土に植え替えることにしました。

 芋パワー2

 こんな感じ。 伸びましたねぇ。

 さつま芋は掘ったことはあったけれど、植えたことがないので、どう植えればいいのかわかりません。 とりあえず、

 芋パワー3

 こんなふうになりました。 いいのでしょうか・・・

 この秋に焼き芋、には間に合いそうにないですね。 来年の秋に収穫できるといいなぁ、と思っています。

 さつま芋の上手な作り方、コツをご存知の方は教えてください。

 

 博多へ行ってきました。 赤煉瓦歌会の会場となっている、福岡市赤煉瓦文化館。 あまりにもすてきで驚きました。

 赤煉瓦文化館3
 こんなすてきな場所で毎月歌会をされているって、羨ましい。

 台風も過ぎ去ったあとで、散策するのにもちょうどいい気温でした。

 川があって、橋がいくつもかかっていて。その先には海が見えました。ロマンティックな街です。

 橋の見えるお店で、小さく見えるバスや車やバイク、自転車、歩いている人を眺めていました。 右から左へいく車。その向こうの橋では左から右へいく自転車。いちばん手前の橋には右から左へ歩く人。 それぞれがむかう方向やスピードが違っていて、子供が喜ぶおもちゃ(いろんなところから玉を転がしてその行方を追うようなおもちゃ)を見ているようでした。

 博多は初めてだと、思い込んでいたのですが、帰りの新幹線のなかで思い出しました。

 笹井宏之さんの第一歌集『ひとさらい』を語る会が博多で行われて参加したこと。 博多の街の記憶がないのは、たぶん、会場と懇親会場と駅、という点の移動だったせいか、あの会が私のなかで夢の中のことのようで、いまもふわふわしているせいかもしれません。会があったのは2008年の5月24日。笹井さんは2009年1月24日に亡くなりました。

 一生に一度ひらくという窓のむこうあなたは靴をそろえる  笹井宏之『ひとさらい』

 
 

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「高安醇新作展 色彩の中のイタリー」が、現在、京都のギャラリー白川にて
開催中です。会期は10月10日(日)まで。
12:00~18:00、月曜休廊(但し祝日の月曜は開廊)。

詳しくは「ギャラリー白川」の案内をご覧ください。
http://www.galleryshirakawa.com/blog/?p=1754

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1985年9月の上旬、夢を見た。
私はどこかの書店で「葛原妙子歌集」を買おうとしている、
が、棚の高いところにあり、手が届かない。脚立がぐらぐら揺れて、
怖い。私は必死に手を伸ばすが、届きそうで届かない。
そのあたりで目が覚めた。

しばらくすると義母から航空便が届き(当時私は滞米中だった)
「葛原妙子さんが亡くなりました。」とあった。
1985年9月2日没。享年七十八。

知人の中には「もう、飽きたわ、葛原はもういいわ」という人もいる。
でも、私は葛原病に三十年余かかりっぱなし。そして
もう、回復したくない、呪われているのならこのまま呪われ続けたい。
と思うのである。

  硝子箱に黒き魚の鰭うごき 己が影より逃れむさかな
                   葛原妙子『葡萄木立』

  おほいなる墨流(すみながし)すなはちガンジスは機上の夢魔のあはひに流る
                   葛原妙子『朱霊』

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 行き行きて行き暮れんとす星に近くはるか灯ともすあれは町かも
                      永田和宏『華氏』
「五月六日~八日。ネバダ砂漠、ラスベガスを経てグランドキャニオン。」
という詞書がある作品である。1986年のことだろう。私もこの数か月後、
同じコースを通って、滞在していたアメリカから帰国しているので、
当時の記憶が鮮明によみがえってきた。アメリカはとてつもなく広くて、
特にこのあたりはただ、砂漠、土漠、岩漠が広がるのみ。
夕暮れ始めたころ、不意にきらきらと美しい光の帯が見えて驚く。
まるで、砂漠の中に一筋の銀河が現れたよう。それがラスベガスだった。

当時のラスベガスは小さくて、一時間も歩くと、砂漠に突き当たる、という
ような街だった。こんなところに博打とショーの街を作り上げるとは・・・。
アメリカ人らしいなあ、と驚いたのだけれど。

四年ほど前、再びラスベガスを訪れると、街区が大きく広がり、、
華麗ににぎわっていて驚いた。
このときは日本から空路で入ったのだけれど。陸路で行っていたら、
もう、砂漠の中にともる一筋の銀河、というような感慨はなくなっていたかも。

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ドイツのモーゼル地方のワイン、ツェラー・シュワルツ・カッツは、
黒猫をデザインしたラベルで有名である。ワイン通でもない私が
このワインを飲み始めたのは、ひたすらそのラベルを集めたいが故である。

ラベルに黒猫がデザインされた由来は、かの地では黒猫は縁起の良い動物で、
特に黒猫が飛び乗った樽のワインは美味、という言い伝えがあるからだとか。
集め始めたのは80年代の半ばころからで、三十年になり、持っているラベルは
六十種類弱、というところ。特にここ数年、新しいデザインのワインが見つからず、
手持ちが増えていないのが残念でござる。ちなみにこの種類のワインは高級なもの
は一切なく、せいぜい三千円くらい(有り難い・・・)。
ワインの産地モーゼルは、ライン川の支流で、景観の美しいことでも有名らしい。

  名にしおうローレライの岩近づけば甲板に人ら人と撮り合う
  峡深く寄り合う家をワイン蔵を抱ける太き河の曲線
                     佐佐木幸綱『旅人』

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一年に二度ほど、落語を聞くために新宿の末廣亭に出かける。
家族が落語好きで、私はどちらかというと単なるお供である。
先月出かけたときは、夏休み中とあってか珍しくほぼ満席。
お子様連れも多かった。「子供さん向けに、簡単な小話を」
と始める演者も複数いて、それはそれでほほえましかったけれど。

十数人の演者が入れ代わり立ち代わり登場して、ほとんどが新作もの、
それも漫談風の出し物ばかり、というのも、ちょっと物足りない。

  大喜利と林家三平あたりから始まりにけむ落語堕落史 
                    高野公彦『河骨川』
って、まあ、そのとおりなんだろうなあ。
とは思いつつ、またきっと末廣亭に来ることになるだろう。
各演者の話術には、いろいろと学ぶところも多いし。
それに、ビルの間に、まるで「奥歯にものが挟まった」みたいに
立ち続けているこの木造の建物の、「江戸」を思わせる風情が
どこか痛々しくも、魅力的だからである。

今朝の読売新聞の長谷川櫂さんのコラム「四季」に、河野美砂子さんの歌が引かれていました。

 

紙風船ココロみたいに手にのせてぽんと打ちたり 浮きあがるんだ
           河野美砂子『ゼクエンツ』

 

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