ブログ

アーカイブ "2013年11月"

25日に、新幹線「みずほ」に乗って鹿児島歌会へ行ってきた。
会場は鹿児島中央駅からすぐ。参加者22名。
永田さんが南日本新聞の選者をしていることもあって、鹿児島県には「塔」の会員が多い。現在、九州には「赤煉瓦(福岡)」「東九州」「熊本」「鹿児島」と4つの歌会があるが、鹿児島が一番古い。
歌会中に、しきりに窓の外を指さす人がいるので見てみると、桜島が噴煙を上げている。「2000メートルくらいでしょう」とのこと。
翌日は、朝からその桜島へ。
 
噴煙を上げ、崩れ落ち、形を変え続けている山。
間近で見ると、その凄まじいエネルギーに圧倒される。

12月1日(日)に京都で現代歌人集会秋季大会が開かれます。
「塔」に関わりの深い内容となっておりますので、皆さんぜひご参加ください。どなたでも参加できます。事前申込みなどは不要です。
日時 12月1日(日)13:00〜
場所 アークホテル京都(四条大宮からすぐ)
内容 基調講演 大辻隆弘
   講演 大島史洋「歌の交差するところ〜近藤芳美と高安国世〜」
   第39回現代歌人集会賞授与式
    大森静佳歌集『てのひらを燃やす』
参加費 1000円(当日受付にて)
現代歌人集会は、1970年に高安国世を初代理事長として、主に西日本の歌人に呼び掛けて発足した団体です。毎年、春と秋に大会を開いているほか、新人の歌集を対象にした現代歌人集会賞を選出しています。

向こうから淳さんが来る足とめて何しているのと聞いてくれそう
あのビルが郵便局あちらが北と指す若きゆび忽ち魔法を解かす
中野照子さんの第七歌集より。これは永田淳さんのことでしょうかね?
巻末には永田さん、裕子さんのことも詠まれています。
中野照子さんの好日短歌会は、ハートピアで旧月歌会を行うとき、よくお隣の部屋で歌会をされていますね。にぎやかなお声が聞こえてきます。

先日、再校に行ったとき、廣野くんが高枝ばさみで永田さんの庭の柚子を収穫してくれました。
校正のメンバーでわけて持って帰り、お風呂に入れたりしています。
今日は柚子味噌をつくって大根と食べようと用意しています。
インターネットを見ると柚子の種についているジェル状の物(ペクチン)がお肌によく、それを水につけておいて化粧水代わりにつかうといいらしいです。
すぐに使わない場合は乾燥させて冷蔵庫で保存するといいそうです。
ということを知り、捨てかけた種をあわてて拾いました。
柚子茶や、ジャムにしてもいいですね。

先日、割付・再校作業で永田さんの家を訪れたところ、廊下に初めて見る色紙が飾られていた。高安国世の歌である。
 
 ふたりして生きゆく時は歓びも形を変えて君に棲まわん  國世
 
永田さんと河野さんの結婚祝いに贈られた一首とのこと。
この歌は高安さんの歌集には収められていない。
ちなみに、歌集『砂の上の卓』には「澤邊元一君新婚賀」と題する一首がある。
 ひと一人知りゆくことのよろこびの日々あらたにて君を生かさん

今朝の読売新聞の長谷川櫂さんのコラム「四季」に
浅野大輝さんの歌が引かれていました。 
かなしめないことがいちばんかなしいといったあの子の
くちびるひかる 
『733日目 東日本大震災から二年を詠む』の歌です。


「塔」12月号の初校の取りまとめ作業中。昨日の夕方から取り掛かって、ようやく終わりが見えてきたところ。
「きれいな字でなくてもいいので、丁寧に書く」「旧かな遣いは辞書で確認する」「歌の引用は間違えない」という3点を守っていただけると、校正もずいぶん楽になると思う。
今年の年間回顧座談会は、宮地しもん、千名民時、上澄眠、数又みはる、岡部史という横浜歌会を中心としたメンバーで行われた。率直な意見が出ていて面白い。どうぞ、お楽しみに。

大森静佳さんの歌集『てのひらを燃やす』が、第39回現代歌人集会賞を受賞することに決まりました。おめでとうございます。 
レース越しに電線ぼやけその息が寝息に変わるまでを聴きをり
眼と心をひとすじつなぐ道があり夕鵙(ゆうもず)などもそこを通りぬ
生前という涼しき時間の奥にいてあなたの髪を乾かすあそび
 
授賞式は12月1日(日)の現代歌人集会秋季大会にて行われます。また、来年2月8日(日)には、京都で歌集の批評会も予定されています。
皆さん、ご参加ください。

現在発売中の角川「短歌」「俳句」11月号に、角川短歌賞、角川俳句賞が発表されています。
第59回角川短歌賞は、吉田隼人「忘却のための試論」、伊波真人「冬の星図」が受賞。「塔」では廣野翔一さんの「クロスロード」が佳作となり、誌面に50首が掲載されています。
空を圧すごとく雨傘広げたる人の後ろで信号を待つ
チューニング合わせるごとく履歴書の予備を増やせり春雷の日に
レシートをひとつに纏め廃棄する 何も覚えていない日がある

また、第59回角川俳句賞は、清水良郎さんが受賞されました。おめでとうございます。受賞作は「風のにほひ」50句です。
ラグビーのマウスピースが笑ひけり
遮断機のうへ白蝶の吹かれをり
たんぽぽやサインに首を振る投手

皆さん、どうぞお読みください。

ページトップへ