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1月号の新樹滴滴に河野さんが「食べること」という文章を書いている。その最後に次のような部分がある。
 (前略)旧月歌会にわたしはこんな歌を出した。
  食べることは生きるよろこびと沁みじみす 殺して食ふことと沁み
  じみす
 隣りに居た吉川宏志さんが、この歌、僕なら落とすなと呟いた。日
 頃、具体的に表現するということを喧しく言っているが、時として具
 体を跳び越えて抽象でしか表現できないこともある。
同じ歌会に参加していたので知っているのだが、本当はこの後にもう少し話が続くのである。この部分だけを読むと吉川さんがこの歌を評価しなかったように読めてしまうのだが、実際はそうではなく、最終的には迷いつつもこの歌をかなり評価したのであった。
そのあたりのことを、現場に居たものとして、会員の方々に伝えておきたいなと思っていたのだが、今日届いた角川短歌2月号に、ちょうどその話が載っていた。「女流歌人はどう変化したか」という座談会で小高賢さん・大島史洋さん・吉川さんの3人が話をしている。
というわけで、新樹滴滴1月号を読んだ方は、角川短歌2月号の座談会もあわせてお読みいただければと思います。

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